中2日というタイトな日程のなか、広島ドラゴンフライズが連敗脱出を懸けてホームで名古屋ダイヤモンドドルフィンズと対戦。昨年12月に大差の2連敗を喫している相手だけに、この日も第1クォーターから厳しい戦いを強いられた。

203センチ、104キロ。恵まれた体躯でパワーフォワード兼センターを務めるジャマリ・トレイラー選手。

<1Q>
広島はトーマス・ケネディ、グレゴリー・エチェニケを中心に得点を加えるも、名古屋Dの堅い守備に苦戦し思うように得点を積み重ねることができない。一方の名古屋Dはレオ・ライオンズにジャンプシュート、さらに齋藤拓実、ジェフ・エアーズ、安藤周人に確率良くスリーポイントシュートを決められ、11-26の大差で第1クォーターを終了。

<2Q>
広島は攻撃ではジャマリ・トレイラーのバスケットカウントや、アイザイヤ・マーフィーのレイアップシュートで良い流れを掴む。さらに、ケネディ、佐土原遼の得点で追い上げるものの、名古屋Dの速い攻撃展開で守備を崩され、再び点差を広げられてしまう。結果、33-45で前半を終了。

<3Q>
広島は得点源のエチェニケが名古屋Dの守備に苦戦し、なかなか攻撃の起点がつくれない。それでもケネディがスリーポイント、ゴール下のシュートで得点を重ねたが、名古屋D の齋藤にもレイアップシュートや、スリーポイントシュートを簡単に許し、点差を縮めることができない。攻守両面で思うような展開をつくれず、50-64で第3クォーターを終了。

<4Q>
広島はケネディの得点で反撃するが、思うように点差を縮めることができない。守備では名古屋Dの菊池真人にレイアップシュートやスリーポイントシュートなどを高確率で決められ、逆に点差を広げられてしまう。結果、最後まで崩れた守備を立て直すことができなかった広島が、主導権をつかめないまま64-90で完敗。屈辱の17連敗となった。

 三遠戦では共に2点差の惜敗だった広島だが、名古屋戦は一転して26点差の大敗となった。堀田コーチが事あるごとにコメントしているように、得点力もさることながら課題がディフェンス面にあることは明白だ。再び中2日で横浜ビー・コルセアーズ戦を迎えるだけに、三遠戦で見せたような守備の強度を今一度、再確認したいところだ。

◆ドラゴンフライズ・ヘッドコーチ&選手コメント

堀田剛司ヘッドコーチ
 「(先週の)三遠戦に関しては手応えもあり、今取り組んでいることをしっかりやるという考えで今日のゲームに入った。前半の入り方も含めて、そのやろうとしている守備や攻撃でミスが多々あった。前半終了後にもう一度やろうと伝えたが、後半も攻撃に関しても間違えた動きをしたり、守備でもトラブルが多々あった。一番の敗因としては、ボールの動きを止められず(守備を)崩されてしまい、名古屋Dのシュート力のある選手たちにスリーポイントを確実に決められたところ。まず相手のボールの動きを止めることを徹底し、周りがその間にカバーする守備のシステムを変わらず突き通して、守備の強度を上げていきたいと思う。金曜日には横浜に移動し、試合があるので自分たちの悪かったところを金曜日の練習で選手たちに伝え、より良いパフォーマンスを出せるようにやっていきたい」

アイザイア・マーフィー選手
「ベンチに座っている時もチームメイトにエナジーを与えられるよう声を出し、意識していた、ベンチからチームメイトのプレーを見ていたが、やはり守備が自分たちの課題。(今日の試合も)崩されていた。チーム全員で守備を遂行しなければいけないと思った」 

古野巧巳選手
「試合の出だし含め、自分たちのやりたい守備ができなかった。チーム全体として、この守備をやりきるという(意思の)共有ができなかったところが最初の流れをつかめなかった原因だと思う。それは出ている選手、出ていない選手に関わらずチームで共有を徹底してやるべきと感じた」

■試合結果
2020-21シーズン第18節/1月27日/広島サンプラザホール
●(4勝26敗/西地区10位)広島ドラゴンフライズ 64-90 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(17勝13敗/西地区3位)〇
(1Q:11-26.2Q:22-19.3Q:17-19.4Q:14-26)

【スターター】
広島/ジャマリ・トレイラー、トーマス・ケネディ、朝山正悟、グレゴリー・エチェニケ、田渡凌
名古屋/齋藤拓実、ジェフ・エアーズ、安藤周人、レオ・ライオンズ、中東泰斗