1月30日、苦しい戦いが続く広島ドラゴンフライズが、アウェーで東地区8位の横浜ビー・コルセアーズと対戦。この日はアイザイア・マーフィーの先制シュートで流れをつかむと、その後もグレゴリー・エチェニケらのゴールで得点を重ね、リードを奪った状態で前半を折り返した。

広島のスターター。左からケネディ選手、エチェニケ選手、マーフィー選手、トレイラー選手、朝山選手。

<1Q>
 広島はアイザイア・マーフィーのジャンプシュートで先制し、グレゴリー・エチェニケ、ジャマリ・トレイラーもゴール下で得点。守備でも横浜のターンオーバーを誘い、そこから速い攻撃展開につなげて朝山正悟がレイアップシュートを決めるなど良い流れをつくる。中盤に横浜のパトリック・アウダに連続得点を許すが、22-18で第1クォーターを終了。

<2Q>
 広島は横浜のアウダに連続得点、さらに秋山皓太にスリーポイントシュートを許し逆転されるが、佐土原遼が速い攻撃展開からバスケットカウントを獲得し、再び流れを引き寄せる。なかなか点差を引き離すことができないなか、朝山が連続でスリーポイントシュートを決め45-36で前半を終了。

<3Q>
 広島はエチェニケ、トレイラーのジャンプシュートだけではなく全員が積極的にゴールを狙う。その上でフリースローを獲得し、これを確実に決め得点を重ねていく。守備も横浜のターンオーバーを誘うなど上手く機能し、横浜の得点を10点に抑える。徐々に点差を広げ、61-46で第3クォーターを終了。

<4Q>
 広島は古野拓巳のスリーポイントシュートで逃げ切りを図るが、ターンオーバーを犯し横浜のロバート・カーターにレイアップシュートを許す。中盤からは横浜の河村勇輝にドリブルからレイアップシュートなどを決められ、攻撃のボール運びでも河村にスティールを立て続けに奪われ、試合の流れを一気に変えられてしまう。終盤もターンオーバーや横浜の猛攻に苦しむが、エチェニケがフリースローを獲得してなんとか粘る。結果、3点差にまで迫られたがラストワンプレーをしのいで逃げきり、広島が73-70で第8節、京都ハンナリー戦(11月11日)以来の勝利を収めた。

 15点のリードを奪った状態で第4クォーターに突入した広島だが、横浜に猛攻を許し24失点。最後はわずか3点差という薄氷を踏む思いで、広島が昨年11月から続いていた連敗を17でストップさせた。

◆ドラゴンフライズ・ヘッドコーチ&選手コメント

堀田剛司ヘッドコーチ
「選手たちが苦しみながらなかなか結果が出ない状況だったが、勝ちきれたところは今後、自信になると思う。前半は自分たちがやりたい守備と攻撃が上手く機能していた。ただ、自分たちの課題は試合の締め括り方。終盤にミスが出たり、相手にオフェンスリバウンドを取られたり、速い攻撃展開に持ち込まれてしまう。そういう部分をなくしていくことが勝利への鍵になる。明日、試合があるので今日ダメだったところを修正し、勝利をつかめるよう準備をしたい」

朝山正悟
「連敗する中で、自分たちで勝てそうな試合を落としてしまったり、今日も試合の締め括り方が良くない状況だったので正直、勝ってもすっきりした気持ちはない。ただ、何とか数カ月間勝てていなかった状況から1勝できたことはチームにとってはプラスになり、やってきたことを自信に変えられるタイミングでもあると思う。また明日へつなげていきたい。ただ試合の内容含め、特に最終クォーターは納得していない」

アイザイア・マーフィー
「今日の試合は一言でいうと守備が良かった。守備のローテーションや、相手の戦術にも順応できていた。声を出してローテーションできていたのが、とても良かったと思う。ポイントカードとして起用してもらってうれしいし、学べることがたくさんあり良い経験になっている」

佐土原遼
「今日はこれまでに比べて守備のローテーションが良く、簡単に点数を与えなかったことが結果につながった。(自分自身のプレーについて)大学とはやっていることが違う。自分では守備で貢献できると思っているので、守備を頑張ろうと決めている。攻撃ではまだドリブルに自信がないが、体は動いているし速い攻撃展開にも絡めているので、攻撃は点数で表すと70点くらいかなと思う」

■試合結果
2020-21シーズン第19節GAME1/1月30日/神奈川・横浜国際プール
〇(5勝26敗/西地区10位)広島ドラゴンフライズ 73-70 横浜ビー・コルセアーズ(10勝21敗/東地区8位)●
(1Q:22-18.2Q:23-18.3Q:16-10.4Q:12-24)

【スターター】
広島/ジャマリ・トレイラー、トーマス・ケネディ、朝山正悟、アイザイア・マーフィー、グレゴリー・エチェニケ
横浜/ロバート・カーター、レジナルド・べクトン、森川正明、アキ・チェンバース、生原秀将