同期の遠藤淳志が一軍先発ローテーションとしての経験を積む中、2020年は一軍試合出場なしに終わった山口翔。
不甲斐ない結果を受け止めて、2021年にかける右腕の想いとは!?実力派揃いの一軍先発陣に殴り込みをかける若鯉に意気込みを聞いた。
— 自主トレの中で投球フォームにも変化を加えていると伺いました。
「マウンドでの考えもそうですが、投球フォームもシンプルにすることを意識しています。いろいろなチェックポイントをつくると、投げる時もやっぱり考えすぎてしまうので。昨季はいざ試合になっても、投球フォームのことを考えてしまって、対打者というよりも対自分との勝負になってしまっていたので、そこをなんとかしたいと思っていたんです。今は軽く投げて、自分が気持ちよく投げられるポイントを探して行き着いたフォームで投げられています」
— 完成度はどのぐらいですか？
「まだ安定しないので、20〜30パーセントぐらいですかね。実際に大地さんとキャッチボールをしているときも、頭で考えすぎていて動きがおかしかったので、大地さんからは『もっとシンプルで良いんじゃない？』と言われました。あまり頭で意識しない時こそ、自分の良いときの直球を投げられていたので、なんとか継続してキャンプまでには固めていきたいと思っています」
— 山口投手の中でイメージする理想の球とはどんなものでしょうか？
「とにかく力強さを持った直球で、打者から見たら浮き上がるような直球を意識して投げていきたいと思います。直球と分かっていても、空振りだったりファウルを取れるようになりたいですね。また今年は直球のスピードにもこだわっていきたいです。昨年は150キロが出なかったので、もう一度躍動感を取り戻してそこに挑戦していきたいです」
— 昨季はつまづいてしまった春季キャンプがスタートしますが、意気込みを聞かせてください。
「とにかく初日から、バンバンアピールしたいと思っています。昨季は自分にとってどん底でしたが、今はとにかく下の方から突き上げる感じで、アピールしていきたいと思っています。昨年すごく悔しかっただけに、一気にまくるイメージですね。見ている人にも昨季の自分と違うということを見せたいですし、まずはキャンプの第一クールから猛烈にアピールしていきたいと思います」
— キャンプ中の投げ込みについてはどのように考えていますか？
「これまではあまり投げ込んでこなかったのですが、大地さんから『投げられるときに投げておけ』と言ってもらったので、今年は積極的に投げ込んでいきます。キャンプが始まる前にブルペンに入って、キャンプ初日からしっかり投げていきたいなと思っています」
— 最後に2021年シーズンに向けての目標を教えてください。
「とにかく昨季は悔しいシーズンだったので、その悔しさをぶつけて、“山口”という名前を轟かせたいですね。狙うはもちろん一軍の先発ローテですが、強力なライバルもいて自分が一番下にいるということはよく分かっています。先ほども言いましたが、下から突き上げていくイメージで、一軍で活躍したいです。今年こそは勝ち星を積み重ねて一軍の戦力としてチームに貢献したいですね」
