毎年、春先になると話題になるのが各球団の開幕投手だ。カープも例外に漏れず、早くから開幕投手予想が繰り広げられていた。そんななか春季キャンプ終了直後に、佐々岡真司監督が術後明けの大瀬良大地を指名。ここではカープの歴史を彩った、主な開幕投手を振り返る。

1978年から11年にわたり二桁勝利をマークした北別府学氏。

 開幕投手経験回数でトップに立つのは、カープ黄金時代の大エースである北別府学である。515登板で213勝という驚異的な数字を残している大投手は、1982年〜1984年、1986年〜1989年、1993年、1994年と通算9回の開幕マウンドを経験。“精密機械”と称される制球力を武器に、セ・リーグ最多の6勝をマークした。

 そして通算6回で2位につけたのは長谷川良平だ。入団から8年連続で200投球回以上の投球を記録するなど、球団創設間もないチームに対して文字通り身を粉にして尽くした大投手として知られている。

 現役投手として唯一3位までにランクインしたのは、現ツインズの前田健太だ。森下暢仁の前にエースナンバー『18』を背負った前田は、2015年に開幕投手を務めることで外木場義郎、黒田博樹に並ぶ通算5度目を達成。球界を代表する名投手にふさわしい勲章を、タイトル以外でも数多く残している。

 6位にランクインするのは大野豊と佐々岡真司。100勝100セーブを達成した両雄は、共に4回の開幕投手を経験。大野の42歳7カ月での開幕登板は、日本プロ野球で史上最年長の記録である。ここで紹介した投手たちは、この先もカープの偉大なレジェンドとして語り継がれるに違いない。