昨季に一軍デビューを果たし存在感を示した羽月隆太郎が、春先から猛アピールを続けている。キャンプ中は持ち前の明るさでチームの雰囲気を明るくし、オープン戦でも非凡な脚力を披露。初の開幕一軍入りに向けて、自身の“売り込み”に余念がない。ここでは大盛穂や矢野雅哉らと共に目を離すことができない若鯉の、ルーキー時代の声を抜粋してお届けする。
(『広島アスリートマガジン』2019年8月号)

春季キャンプでは連日、泥まみれになりながらノックを受けていた羽月選手。

◆一番のアピールポイントは脚力

ー 羽月選手の一番のアピールポイントを教えてください。

「脚力です。小さい頃から走ることが好きで、今でも走ることは誰にも負けたくないという気持ちがあります。走力を盗塁、走塁に生かすのはもちろん、守備や打撃も含めて全てのプレーで足を使ってアピールしていきたいと思っています」

ー 走塁や盗塁技術について、参考にしている選手はいますか?

「チームには足のスペシャリストである赤松真人さん(現二軍外野守備・走塁コーチ)がいますし、西川遥輝さん(日本ハム)や、赤星憲広さん(元阪神)の盗塁シーンなどを見て勉強しています。みなさん投手のモーションを見て癖を盗む、その洞察力がすごいですね。自分はまだまだ経験が浅いですし、足りていない部分です」

ー 盗塁について現在はどんな意識で取り組んでいますか?

「少しずつですけど、いろいろな投手と対戦してきた中で『行ける!』と自分で思ったときには、思い切ってスタートを切るようにしています」

ー コーチからはどのような声をかけてもらっていますか?

「自分が塁に出た時はほとんどの状況で『行けると思ったら行って良いよ』と言っていただいています。また失敗したとしても『根拠がある失敗なら良い』という言葉をかけてもらっているので、気持ちの面でも走りやすい状況をつくっていただいています。そういう言葉をかけてもらっているからこそ、闇雲に行くのではなく、自分なりに行くべき理由をはっきりとさせるようにしています」