森下暢仁と同じく、明治大からドラフト1位でカープに入団した野村祐輔。即戦力の肩書き通り1年目から先発ローテーションの一角を担い、最終的には規定投球回にも到達した。9勝11敗と負け越したものの、防御率は驚異の1.98。カープでは梵英心以来6年ぶりとなる新人王に輝いた。森下が目標とする投手として名前をあげた野村の、ドラフト指名直後の声をお届けする。

ブレザー姿でインタビューに臨んだドラフト指名直後の野村。大学時代は菅野智之(東海大)、藤岡貴裕(東洋大)と共に“大学ビッグ3”の評価を受けていた。

高校時代を過ごした広島がプロの舞台になるわけですが、心境はいかがですか?
野村 指名されたときはうれしかったですね。自分の名前が呼ばれてホッとしました。今は時間が経ったので、ひと段落したという気持ちで落ち着いています。

広島にはどんなイメージがありますか?
野村 やっぱり人が温かいイメージがありますね。甲子園で負けて帰ってきたときも、広島駅ですごくたくさんの方々が自分たちを出迎えてくれました。「よく頑張った」とか声をかけていただいて、温かく見守ってくださっていたと感じました。これからも応援していただければありがたいです。

いよいよプロ野球の世界に進むわけですが、いつから目標とされていましたか?
野村 高校のときはあまり意識していなかったのですが、大学2年生から意識し始めたように思います。

そのきっかけは何でしたか?
野村 プロと対戦した試合ですね。U-26選抜との対戦だったのですが、プロのレベルを肌で感じて、「プロでやるとしたら今のままじゃダメだ」という気持ちになりました。ただ、一方でそのときに戦ったメンバーとまた勝負したい、プロの選手と勝負したいという気になったんです。(※2009年11月22日、大学日本代表対U-26NPB選抜。1イニングを無失点に抑える)