どのあたりが変わったと思いますか?
野村 大きく変わったのは精神面です。先の目標をしっかりと決めて、それに向かって取り組んでいくことです。短期目標や長期目標をしっかり定めて、それに向けてきちんとやり続けるということです。

改めて、野村投手はどのような投手か説明していただけますか。
野村 技術的には球の切れとコントロールで勝負するタイプだと思いますし、そこは自分の長所だと思います。気持ちの面では、向かっていくけど打者を見ながら投げるようにしています。“熱く冷静に”という感じですね。

そういう精神状態で投げ続けるのも、簡単なことではないと思います。
野村 高校3年くらいから、ずっとそういう感じで投げられていると思います。広陵高の中井先生(哲之・監督)から教わったことです。

中井監督に指導を受けた高校時代は、野村選手にとって大きい時期だったように思います。
野村 そうですね。大きく成長できたと思います。人間として生きていく力や、周りに支えられているから今があるということなど、いろんな面で学ぶことは多かったですね。人間として成長することで野球も成長すると教えていただきましたし、今もその教えは大事にしています。

高校と言えば、3年時の夏の甲子園の決勝、佐賀北高に逆転負けを喫したことが今でも印象深いです。判定の問題があり悔やんでも悔やみきれない試合だったと思いますが、あの試合をどのように振り返りますか?
野村 勝つことの難しさとか、勝つために何をしなければいけないかということを考えさせられた試合でした。その後の野球生活にも大きな影響があったと思います。