◆石原慶幸と正捕手争いを演じた倉義和

 達川が保持していた15年という背番号『40』の最長記録を破ったのが、1997年のドラフトで5位指名を受けて入団した倉義和だ。プロ入りから7年間は一軍に定着できなかったが、2005年の春季キャンプで正捕手の石原慶幸が骨折により離脱。着実に力を伸ばしていた倉が、プロ入り後初の開幕スタメン出場を果たしている。

 そこからは約10年にわたって石原と正捕手争いを繰り広げたが、會澤翼らの台頭もあり、キャリア終盤は出場数が減少。二軍バッテリーコーチも兼務した2016年限りで現役を引退した。2017年からはカープの二軍バッテリーコーチに就任し、背番号も『76』に変更。2020年からは一軍バッテリーコーチを務めている。

 倉から『40』を引き継ぎ、現在も背負っているのが磯村嘉孝だ。長らく石原、會澤に次ぐ3番手捕手の座に甘んじていたが、打撃面での成長も見られ2019年には65試合に出場した。捕手としての存在感、イメージをさらに強くするような活躍が期待される。