佐々岡監督は投手陣だけではなく、精力的に野手陣の練習にも足を運んでいる。

 2月1日から始まったカープ春季キャンプのメニューが着々と進行中だ。佐々岡新体制としては初となる春の日南では、野手と投手混合のベースランニングを採用。一体感をテーマとする佐々岡真司監督の方針は継続的に実行されている。

 春季キャンプ序盤、おおよその流れは以下の通りだ。若手選手が主体の早出練習は9時からスタートし、一軍本隊全員がそろってのスタートは10時から。そこから上記のベースランニングに続き、キャッチボール、投内連係、カットオフ、内外野ノックなどが正午まで続く。昼食を挟む前後で野手と投手に違いが見え始め、野手はランチ特打やティーバッティングなどを15~16時まで、投手もランニング、ブルペンでの投球練習、牽制練習などの各種メニューを消化している。佐々岡監督は投手陣だけではなく、精力的に野手陣の練習にも足を運んでいる。

 各主力選手も精力的にメニューをこなしており、手術からの復帰となる田中広輔の動きも順調だ。バッティング練習も他の選手と同じメニューをこなし、守備ではショートのポジションを狙うプロ2年目・小園海斗らと共に通常のノックを受けている。新選手会長の右膝の回復具合は、現時点では順調と言っていいだろう。

 また注目の打者が姿を見せるランチ特打では、東京五輪での活躍が期待される鈴木誠也が鋭い打球を飛ばすなど順調な調整ぶりをアピールし、不動の中軸を目指す松山竜平は大飛球の連発。注目の新助っ人であるホセ・ピレラも右打ちを意識したバッティングを披露し、日に日にその実力を見せ始めている。

 森下暢仁の一本釣りやFA選手の残留など、佐々岡監督の“持っている”何かは春先も継続中。第1クール2日目でマスコミをシャットアウトした投手と野手の守備面の守備のサインプレーを確認するなど、選手個人だけではなくチーム全体の調整も着々と進んでいる。例年よりも早い開幕を見据え、徐々に実戦練習が増していく佐々岡カープの動向に今後も注目が集まる。