◆女子プロ野球や日本代表を経験した実力者が集結

 始まったばかりの『さくらカップ』は見どころが多い。オープンの部では前回大会でMVPとなった磯崎由加里投手や選手兼任コーチを務める“ナックル姫”の愛称で知られる吉田えり投手、川端友紀内野手を擁するエイジェックや、女子野球W杯で3大会連続MVPの里綾実投手や山崎まり、六角彩子両内野手などが在籍するライオンズレディースといった女子プロ野球や日本代表を経験した実力者が集う。

 両チームはそれぞれ拠点を置く関東地域においてトップ2の立ち位置であり、多くの選手にとって憧れであると同時に高い目標として君臨し続けている。つまり、このチームに勝つチームが現れたとき、また新たな歴史の1ページが刻まれることになるのだろう。

 今回の『さくらカップ』の注目点は選手だけではない。参加チームの中にはNPBを経験した元プロ野球選手も指導者として参加している。特にカープに在籍経験がある人物を挙げるとすれば、昨年からライオンズレディースでコーチを務める野々垣武志さんだ。

 野々垣さんはPL学園高を経て西武でプロのキャリアをスタート。1996年からは5年間、カープでプレーし、パンチ力ある打撃を武器に代打の切り札として活躍し、初本塁打や初打点、初盗塁と多くの“初”を記録するなど活躍。現在は、ライオンズレディースで打撃コーチをする傍ら、Youtuberとしても活動しており、自身の経験や野球界の情報発信にも力を入れている。

 元プロ野球選手も指導者として後押しする女子野球界。今後の盛り上がりに注目したい。