栃木県栃木市で行われている『第1回栃木さくらカップ2021』(4月2日~6日)が大会3日目を迎えた。4月4日にはフリーの部の準決勝2試合と決勝戦が行われ、決勝戦では埼玉西武ライオンズレディースとエイジェックが対戦した。

岩見香枝内野手の犠牲フライで勝ち越しに成功した埼玉西武が、第1回大会の優勝チームとなった。

◆女子野球界の菊池涼介が躍動

 両チームには広島東洋カープの選手と縁の深い選手が所属している。プロ選手時代に菊池涼介選手と自主トレを共に行っていた岩見香枝内野手(埼玉西武)と佐々木希内野手(エイジェック)の2人だ。

 西武で33番、侍ジャパン(マドンナジャパン)で4番を背負う岩見は、同じ背番号の師を彷彿とさせる2番打者で、10球粘って四球をもぎ取ったり、巧みな流し打ちで進塁打を打ったりと、器用さが光る堅守の二塁手だ。決勝戦では延長10回に勝ち越しの犠牲フライを放つなど、ここぞの場面で強打が打てるのも魅力の選手だ。

 一方の佐々木は、プロ時代の2020年に最多安打、盗塁王などのタイトルを獲得した好打者で、俊足強肩を生かしたダイナミックなプレーが持ち味だ。現在は3番サードを務めているが、プロでは菊池と同じセカンドも守っていた。準決勝では続けざまに二盗、三盗を決めて俊足を存分にアピールし、決勝ではタイブレークの先頭でしっかりと犠打を決めている。

 どちらも、プレースタイル的に“女子野球界の菊池涼介”と言える存在で、シーズン無失策記録を樹立した菊池のような活躍に今後も期待がかかる。