4月4日、野村祐輔がDeNA戦で先発登板を果たし、カープやロッテで活躍したネイサン・ミンチーと並ぶデビューから187試合連続先発登板の日本記録を達成した。

2012年4月1日の初登板から一度もリリーフ登板がない野村祐輔投手。

 2011年のドラフト会議で1位指名を受け入団した野村は、ルーキーイヤーから先発ローテーションの一角として活躍。9勝11敗と黒星が上回ったものの、規定投球回に到達した上で防御率1.98という驚異的な数字をマークした。

 平成生まれでは初となる新人王に輝くと、2年目以降もコンスタントに先発登板を続けた。圧巻だったのは前田健太(現ツインズ)のメジャー移籍で、先発陣が不安視された2016年。最多勝(16勝)、最高勝率(.842)のタイトルを獲得する活躍で、チームの25年ぶりのリーグ優勝に貢献した。

 2018年は自身初となる開幕投手を務め、そこでシーズン初勝利も収めた。ケガなどもあり以降は年を追うごとに登板数が減少しているが、2019年7月25日には史上354人目となる1000投球回を達成。カープでは前田健太の146試合に次ぐ2番目の早さとなる166試合での大台到達となった。

「プロでは長く野球を続けたいという思いが強いです。一番はコツコツやるということだと思います。それが一番の近道だと思いますし、日々重ねていったものを大きくしていければいいと思います。これまでも決めたことを最後までやり抜くということはできていたと思うので。投球では『打たれない』というよりも、いかに『打たれる確率を下げるか』が大事だと思います」(『広島アスリートマガジン』2011年12月号)

 ドラフト指名直後のコメントにもあるように、コツコツと日々重ねたものを大きくすることで先発登板だけで77勝を積み重ねた。今季も持ち味である打たせて取るピッチングで、2016年以来となる二桁勝利を目指したい。