─一軍の試合を見て勉強になった部分はありましたか?
 「たくさんありましたね。アツさん(會澤翼)、石原さん(慶幸)、イソさん(磯村嘉孝)と3人とも違うリードをしていましたし、自分がそれまでにしていたリードと比べると、自分の未熟さがよく分かりました」

─ポジションは違いますが、同期の山口翔投手や遠藤淳志投手が一軍デビューを果たしましたが、どのような思いで見ていましたか?
 「同期ですからうれしい反面、正直先を越されてしまったという悔しさもありました。特に焦りとかそういう感じではありませんでしたが……悔しさが一番ですね」

─実戦復帰となった二軍戦(6月18日・阪神戦)で頭部死球を受けました。肉体的にも、精神的にもダメージが大きかったのではないでしょうか?
 「これまでの遅れを取り返すしかないという思いで試合に入っていって、その試合でデッドボールでしたからね……さすがに凹みました。『野球に見放されたのかな』と思ったこともありましたし、正直野球をするのが怖くなりました」

中村奨成(なかむらしょうせい)
1999年6月6日生、広島県出身/20歳・プロ3年目/広陵高-広島(17年ドラフト1位)/捕手/181cm・76kg