開幕から順調に勝ち星を積み重ねていたカープだが、ここへきて打線が沈黙する試合も増えてきた。ここではカープOBの大野豊氏が、開幕直後のチームの戦いぶり、そして森下暢仁の投球内容を振り返る。

ここ2試合は勝ち星がついていないものの、防御率は2.00と安定している森下暢仁投手。

 開幕して約3週間。投手陣の頑張りもあり勝ち星を増やしていますが、負けるときは打撃陣が原因となることが多いように感じます。安打が出てチャンスはつくるのですが、あと一歩のところで得点が奪えていません。

 それが顕著に表れたのが開幕3戦目の中日戦です。カープは10安打を放ちながら無得点。結局、試合は0対0の引き分けに終わりました。

 この試合、今季の復活を期する野村祐輔が6回を無失点に抑える好投を見せただけに、白星をつけてやってほしかったですね。先発投手にとって勝ち星が一番の良薬になりますから。このような僅差で競り合う試合を勝ち切ることが上位進出に向けて欠かせない要素となるだけに、打線には一層の奮起を期待したいですね。

 さて今回は森下暢仁、次回は栗林良吏と、2回にわたって2人のドラフト1位投手について触れていきたいと思います。まずは2年目を迎えた昨年の新人王・森下から。開幕後に先発した登板を二度見ましたが、非常に状態は良いですね。