広島東洋カープにまつわるモノ・コト・場所をクローズアップして取り上げる『カープ再発見』企画。開幕を心待ちにするカープファンに、開幕がもっと待ち遠しくなる(!?)アレコレをお届けする。

 1975年秋、旧広島市民球場に『セ・リーグ優勝記念碑』が建立された。碑のある三塁側入口前は『勝鯉(しょうり)の森』と呼び親しまれ、以来リーグ優勝9回、日本一3回といったカープの栄光の歴史を刻んできた。

旧広島市民球場の敷地内に建立された『勝鯉の森』(写真は2003年当時)

 球団創設26年目にして、セ・リーグ初優勝を達成した昭和50(1975)年。そのオフに「この栄光をスタートとして、さらに今後必ずカープに訪れる栄光をずっと刻んで残していこう」というコンセプトのもと、旧広島市民球場三塁側入口前の広場に、セ・リーグ優勝記念碑が建立された。

 除幕式は初優勝の感激が冷めやらぬ11月に行われ、当時の松田耕平オーナー、古葉竹識監督も出席して行われた。セ・リーグのマークを盛り込んだ碑に、出席者全員から大きな歓声が起こったという。

 この碑の最も大きな特徴は、コンセプトの通り、リーグ優勝を達成する度に年度と勝敗を書き加えていく仕組みである。

 建立時点で、球団側は8回分の優勝を書き込めるスペースを用意していた。「毎年優勝して刻むスペースがなくなったらどうしよう」という、ある意味楽しみな心配をしたカープファンの方も多かったはず。2016年、25年ぶりに優勝を果たして久々に書き込まれると、2017年に連覇したことでV8となり、スペースが埋まってしまった。翌2018年にV9となる3連覇を達成し、同年オフに優勝記念碑が増設されている。

 昭和54(1979)年11月4日、今も語り継がれる『江夏の21球』で近鉄(当時)を下し、カープは初の日本一に輝く。そのオフには早速リーグ優勝の碑に隣接して、『日本選手権優勝記念碑』も建てられた。こちらも日本シリーズで優勝する度に、年度・勝敗・対戦チームを書き込んでいくもので、翌1980年の対近鉄、昭和59(1984)年の対阪急の戦績が刻まれている。

 唯一、選手個人で碑となっているのが、昭和62(1987)年6月13日に連続試合出場の世界記録を更新した衣笠祥雄氏。同選手の肖像のレリーフと、最終記録の2215試合、また日本記録を更新した昭和55(1980)年8月4日の日付が刻まれている。

 なお、当時、一塁側内野自由席とライト側外野自由席の間にあるブルペン入り口には、津田恒実の功績を刻んだ『津田プレート』が設置されていた。こちらは現在、マツダ スタジアムの選手通路に移設されている。

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