一時は深刻な打撃不振に悩まされていたカープだが、ここへきて投打が噛み合う試合も増えてきた。再び貯金生活(13勝12敗2分)に転じたチームの現状を、OBの笘篠賢治氏が独自目線で分析する(数字は全て4月27日現在)。

規定打席には未到達ながら、打率.433(30打数13安打)と好調をキープしている羽月隆太郎選手。

 菊池涼介、羽月隆太郎の“師弟関係”1、2番コンビが良いですね。菊池は相変わらず好調で打率リーグトップ(.365)。その勢いを貰ったかのように、羽月も好調で27日のDeNA戦では、5打数3安打3打点とプロ初の猛打賞。一緒に自主トレをした兄貴分の菊池の打席をネクストバッターズサークルで見ていて、出塁したときは「俺も続く」、凡退したときは「俺が打つ」といったような意気込みを見ていて感じます。

 今はセンターでの出場が多いですが、25日の巨人戦ではサードでも出場していました。堂林翔太の調子が上がってこない今、安部友裕とのサード争いというのも勃発していて、今後も注目したいですね。

 そして、センターが本職の選手たち、たとえば二軍にいる大盛穂あたりは悔しい思いをしているはずです。自分も現役時代に経験があります。本来であれば自分が入らなければならない場所に、同期の内野手が守っているんですから。自分も負けてはいられないと燃えていることでしょう。

 小園海斗のように、しっかりと二軍で結果を残していれば、こうやって一軍に呼ばれてすぐ試合に出してもらえます。大盛だけでなく、他の選手達も反骨精神みたいなものを持って頑張ってほしいですね。