◆チームが前のめりの戦術を採用

―では試合についてですが、開幕戦はやや残念な形での引き分けに終わりました。

 「もちろん勝てたら良かったんですけど、しっかり切り替えて、その後の試合は良い形でプレーできていると思います。今季は4チームが降格するという中で、引き分けでも勝ち点を得ていくことは重要です。もちろん、その中でも勝てた試合はあったと思うので、失った勝ち点を取り戻せるように今は毎試合、集中してプレーしているところです」

―ここまでは及第点と言える内容でしょうか?

 「そうですね。今はまだ順位を考える時期ではないので。ただ今年の序盤戦を見ても、スタートダッシュが切れずに勝ち点を積み上げられないチームも見受けられます。そういうチームを見ると、サンフレッチェは上手く勝ち点を積み重ねられていると思います。あとはどれだけ早く残留ラインを超えられるか。それによって上も見えてくると思います」

―開幕直後は少し失点が目立ちましたが、そこは新しいフォーメーションに馴染むまで時間がかかったという認識で間違いないでしょうか?

 「はい。後ろの人数とかの問題ではなくて、フォーメーション的にどこでバランスを取るかというのが重要だと思うので。サイドバックの選手が前線に上がったときは、ボランチが一人残ってバランスを取る場面もあります。ただ両サイドバックが前線に上がると、だいぶバランスも崩れるので。そこは今でも課題かなと思います」

―その中で城福監督がG大阪戦から、さらに攻撃的なフォーメーション(4-3-3)を採用しました。

 「4-2-3-1と比べても攻撃的ですし、より相手にプレッシャーをかけられるフォーメーションです。前のめりの戦術ということで自分がやらなければいけないことも変わってきますけど、今はスムーズに試合に入れていると思います」

―川辺選手ら中盤の選手に求められることも、すごく多くなっていると思います。

 「自分がどのポジションをやるかで変わってきますが、少し前に位置するなら自分から相手にプレッシャーをかけなければいけないですし、ボールを奪われたあとの切り返しも早くしなければいけません。逆にアンカーのような中盤の底だとチーム全体のバランスを見たり、ボールを奪われた後にバランスがズレているときは、ファール気味でも相手を止めなければいけないと思います」(続く)