4月27日(日本時間28日)に今季2敗目を喫したものの、元カープのエースである前田健太(ツインズ)がメジャーリーグでも実績を積み重ねている。昨季は日米通算150勝を達成し、今季はメジャー6年目で初の開幕投手も経験(日本では5回)。開幕投手という括りで言えば、日本人投手として野茂英雄(2000年、2003年、2004年)、松坂大輔(2008年)、黒田博樹(2009年)、田中将大(2015年~2019年)、ダルビッシュ有(2017年、2021年)と肩を並べることとなった。

高卒投手ながら1年目から一軍春季キャンプに合流するなど、早くから将来を嘱望されていた前田健太投手。

 ここ数年、カープでは高卒2年目投手の飛躍が目立つが、前田が頭角を現したのもプロ2年目。2008年、一軍未経験ながら前年限りで現役を引退した佐々岡真司(現一軍監督)から背番号18を託され、球団の期待に応えるように19試合の登板で二桁目前の9勝をマークした。

 高校生では田中将大(駒大苫小牧高)、大嶺祐太(八重山商工高)、堂上直倫(愛工大名電高)らにも注目が集まるなか、結果的に2006年のドラフトで前田(PL学園高)を1位指名したカープの戦略は大成功。ここでは後に日米を代表するエースとなる本格派右腕の、プロ1年目の声をお届けする。
(広島アスリートマガジン2007年3月号掲載)

― 野球を始めたのはいつですか?

「小3の時です。幼なじみで、いつも遊んでいた友達に誘われて始めました。小1からサッカーをやっていて、野球はもともとあまり好きじゃなかったんです。その頃はカズ(三浦知良)さんとか武田(修宏)さんとかに憧れていて、夢も『サッカー選手』と書いていました。誘われたから野球を始めた、という感じです。投手は小4から、肩が強かったという理由で始めました。チームではエースになって、西日本大会で優勝したのをよく覚えています」

― 中学進学後はボーイズリーグで全国ベスト4になり、ブラジルでの世界大会では日本選抜として優勝、MVPを獲得しました。

「世界大会で全勝優勝しMVPにもなれたので、すごくうれしかったですね。チームも熱いチームで、いろいろな選手たちとつながりが出来たのも良かったです」