◆球団助っ人歴代1位の勝ち星を記録

 2015年からはクリス・ジョンソンが登場。この“2代目ジョンソン”は2014年オフにカープと契約合意すると、2015年3月28日・ヤクルト戦での来日初登板で、いきなり無四球完封勝利(準完全試合)を達成。その後も安定感抜群の投球を披露し、最優秀防御率(1.85)のタイトルを獲得した。

 2016年は開幕投手に抜擢され、5月には2試合連続完封勝利や23イニング連続無失点を記録。歴代最高年俸に出来高を加えた好条件で、シーズン中にもかかわらずカープが2017年からの3年契約を新たに結んだことを発表した。

 そうした評価を受けて、球団外国人選手ではコルビー・ルイス以来2人目となる、2年連続二桁勝利をマークし、左のエースとして25年ぶりのリーグ優勝に貢献。外国人投手では1964年のジーン・バッキー(阪神)以来、史上2人目となる沢村賞も受賞した。

 2017年も開幕投手に選ばれたが、この年は故障などで6勝止まりに。だが2018年、2019年は再び二桁勝利を記録した。しかし2020年は開幕から不調を極め、外国人投手による開幕からの連敗をセ・リーグ新記録の7に更新。バリントンが持つ通算勝利数40を大幅に上回る球団助っ人歴代1位の57勝を記録した左腕が、この年限りで退団した。

 そして今季、2021年からは新加入の左腕・バードが8人目の外国人として『42』の歴史に名を連ねている。新型コロナウイルス感染拡大防止措置における入国制限の影響で合流が遅れていたが、4月上旬に来日。4月26日に改めて球団事務所で入団会見を開いた。

 現時点ではメジャー時代と同様に、中継ぎとしての活躍が期待されている。前年まで『42』を背負っていたジョンソンの6年を抜き、外国人の最長記録を更新できるか、注目だ。

【背番号『42』を背負った主なカープ選手】
クリス・ブロック(投手/2003年-2004年)
長谷川昌幸(投手/2005年-2010年)
ブライアン・バリントン(投手/2011年-2014年)
クリス・ジョンソン(投手/2015年-2020年)
カイル・バード(投手/2021年-)
※初めて背番号を付けたシーズンのポジションを表記。