高卒2年目左腕の玉村昇悟が、2度目の登板でも好投を見せた。結果的にはビシエドに許した2ランが決勝点となってしまったが、次戦に向けて期待を抱かせるには十分の投球内容だった。

貴重な左腕として堂々の投球内容を見せている玉村昇悟投手。

 玉村は丹生高1年春からベンチ入りし、2年秋からエースに。秋の県大会では2試合連続で二桁奪三振、完封勝利をマークした。3年生になると、さらに球速はアップ(最速147キロ)。2019年の夏の福井県大会では1回戦での7者連続三振を皮切りに5試合42回1/3を投げ抜き、大会記録を更新する52奪三振を奪っている。

 決勝戦で育成ドラフト2位指名された木下元秀の敦賀気比高に敗れたものの、松井裕樹(楽天)の高校時代を彷彿とさせる全国屈指の左腕投手としてスカウトの注目を集めた。

 1年目の昨季は強化指定選手として三軍でみっちりと体づくりに取り組み、実戦初登板は11月1日のウエスタン・リーグ最終戦。1死も奪えず降板するというホロ苦いデビュー戦となったが、その後のフェニックス・リーグで見違えるような投球内容を残してみせた。

 まだあどけなさが残る容姿ながら、投げ込む球は一級品。ここでは期待の左腕の魅力がよく現れている、『2020年度新入団選手発表記者会見』でのコメントを一部再録する。