◆WBC後、キャプテンに任命

 WBC後、チームに合流すると僕はキャプテンに任命されました。正直、成績を残している選手が言うのと、成績を残していない選手が知識や経験だけで言うのは大きな違いがあります。僕はすごい成績を残していたわけではないので、みんなに何かを言える立場にはないと思っていました。2009年も124試合に出場させていただきましたが、自分の中ではこのような葛藤を抱えていました。

 そんななか、このシーズンをもってマーティーが退任となり、新たに野村謙二郎さんが監督に就任されました。現役時代も一緒にプレーさせていただきましたが、そのときからグラウンド上の監督というイメージを持っていました。

 ピンチになってマウンドに選手が集まったときに、本当は僕が言わないといけないことを全て言っていただいていましたし、野村さんには本当に助けてもらった印象しかありません。『これがトップレベルの人の考え方なんだ』ということを、選手時代、そして監督になられてからも野村さんからは教えていただいたと思っています。