◆自分にとっての初心はフルスイング

― しかし守備面の影響は打撃にも波及し、二軍でも打撃が振るわなくなり、成績も下降気味になってきました。

「二軍に降格しても、一軍にいたときのような結果を求める気持ちが強くて、なおかつ守備の方でも悩んでいました。そういうところで精神的にも肉体的にも疲れていた部分もありました。そのため、なかなかバットも出てこず結果を残すことができなかったんです」

― 気持ちが守りに入っていたことが気づいたきっかけは?

「5月31日からの名古屋遠征を外された時です。その時に『何やってんだろう自分は』って、結構自分なりにひとりで考えて、自分はガムシャラにやるしかないと思ったんです。自分は思い切りの良いバッティングが評価されていたので、もう一度そこを初心に戻って頑張ろうと思いました」

― 松山選手にとっての初心とはフルスイングのことでしょうか?

「はい。結果を求め過ぎて形にこだわっていたので、いつしか忘れてしまっていたんです。ただ、遠征から外れたことで、やっぱり自分はフルスイングして思い切って積極的に行った方が、絶対結果も残ると思ったので、フルスイングをしようと思いました。右中間を真っ二つにライナーで行く打球が理想です」

― 誰かの影響を受けたのでしょうか?

「フォームを参考にしているのは高橋由伸さんですけど、影響を受けた選手はいません。フルスイングは自分で小中高大と、自分は何も考えずただ来た球を思い切り振れとずっと言われてきたことです」

― 守備では連日特守を受けて内野の守備練習を行っていますが、もう外野手としての未練はないですか?

「内野ができれば外野もできるようになると思うので。内野は高校生以来です。ピッチャー、キャッチャー、ファースト、サード、外野。ほとんどやっていました(笑)」

― 序盤が終わったばかりですが、ルーキーイヤーの目標は?

「一日でも早く一軍に上がって、どうせならサードでスタメン出場できるくらいの選手になりたいです。それが目標です」