元々オレの父親が野球とプロレスが好きで、子どもの頃から「王、長嶋、猪木は『さん』付けで呼べ」と教育されてましたよ(笑)。その影響で、小学校1年から中学3年まで地元の少年野球チームにも入っていました。小4でレギュラーを取って、打順は1番、ポジションはショートでした。
プロ野球選手で最初に好きになったのは、実はいまジャイアンツの監督をしている原辰徳さんですね。でも、原選手の出番が減っていくうちにだんだんと興味も薄れて、そんなときに心の隙間を埋めてくれたのがカープでした。時期で言うと1994年ぐらいから、カープファンになりました。
なんでカープが好きになったかって言うと、足を使う野球が子ども心に突き刺さったんですよね。自分も少年野球をやっていて、もちろんホームランとかもいいけど、どうすればもっと効率よく点が取れるかなって考えたら、あまり目立たないかもしれないけど、細かい技術はスゴく大事だなって。
少年野球でも、オレは1番バッターで出塁率は高かったし、足も速かったので盗塁もよくしていました。少年野球だとみんなホームランを打ちたいとか、女の子にカッコつけたいとかあるけど、そんななかオレはフォアボールでもいいから泥臭く出塁してやろうって思っていましたから(笑)。
だから自然とカープの機動力、小技を絡めた野球が好きになっていましたね。当時からプロレスも好きで、新日本プロレスの闘魂三銃士(武藤敬司、蝶野正洋、橋本真也)っていう派手な選手たちが好きだったんですけど、でも一方でカープの野球みたいに職人的な感じというか、当時の新日本で言うならエル・サムライさんのような選手も必要なわけですよ。そういう選手がいるから、野球もプロレスもおもしろいんだって思っていました。