2年ぶりの交流戦は最下位で終了するも、リーグ戦再開後の3連戦は勝ち越しスタート。上位進出に向けて復活が期待されるキーマンを、カープOBの笘篠賢治氏が考察する。

昨年キャリアハイの打撃成績を残した堂林翔太選手の復活に期待がかかる。

◆勝ち運を持っている堂林翔太

 残念ながら6月21日に一軍登録を抹消されましたが、後半戦のキーマンを一人挙げるなら、堂林翔太を推したいです。6月21日現在で、打率1割台で本塁打は0本。打点もわずかに4打点で得点圏打率も1割台。昨年キャリアハイの成績を残し、今シーズンにかかる期待も大きかった選手ですが、今シーズンは、ここまで成績を残すことができていません。

 ただ、打撃の状態はそこまで悪くはないと思っています。若干打つポイントがズレているのかなと思いますが、目に見えないちょっとの差だと感じています。そこさえ修正できれば、数字も伸びてくるはずです。

 気になる数字があります。堂林が出場していない試合は1勝16敗1分(6月21日現在)と大きく負け越し、チームは1勝しか挙げることができていません。もちろんこの数字が全てではありませんが、彼のこれまでの野球人生を振り返っても、勝ち運を持っている選手だと言えるのではないかと思います。

 そういう意味でも、3年目の若い林晃汰が台頭し、三塁でスタメン起用される試合が増えましたが、堂林にも、もう一度チャンスを与えてあげてほしいところです。

 6月2日の日本ハム戦(マツダスタジアム)では、代打で出場し先制につながる二塁打。5月8日の中日戦(バンテリンドーム)では、ピンチバンターで出て、勝ち越しにつながるバントを決めるなど、なんとかチームの勝利に貢献しようと必死にもがいています。

 堂林が昨年のような活躍を取り戻せば、チームにも勢いがつくと思うだけに、一日も早く調子を取り戻してもらい後半戦の奮起に期待したいですね。