昨年1月、東京ドーム大会のメインを飾った内藤哲也選手とオカダ・カズチカ選手。内藤選手が史上初のIWGP二冠王に輝いた。

◆カープと初めて関わりを持ったのは2008年

 新日本プロレス入門後はいろいろと忙しくなって、球場に行くとしても年に1、2回、東京ドームや神宮球場に行くぐらいでした。ドームで齊藤悠葵さんのプロ初勝利(2006年10月1日)を見たのは今でも覚えています。新日本の合宿所に住んでいた頃は、部屋にたくさんカープグッズを置いていましたよ。

 ちなみに当時、同部屋だったオカダ(・カズチカ)は中日ファンだったので、なんとなく冷たい視線を感じていました(笑)。地方巡業に出るようになると、巡業の合間に市民球場に行ったり、ナゴヤドーム(現バンテリンドーム)に行ったり、二軍の試合を見るために由宇練習場、あと福岡の雁ノ巣球場に行ったこともありました。

 いまでこそカープの選手と仲良くさせていただいて、ありがたいことにカープ関連の仕事をさせていただくこともありますけど、プロレスラーになって数年間は、まさかここまでカープと関わりを持つようになるとは思ってもいませんでした。

 オレがデビューして間もない頃は、新日本プロレス自体がプロ野球チームとのコラボというのをほとんどしていなかったんですよね。だからカープとコラボなんていう考えがそもそもなかったし、いつかカープと関われたらいいなっていう考えすらなかったです。

 プロレスラーとして、カープと初めて関わりを持ったのは2008年ですね。旧広島市民球場を使用した最後の年で、10月の広島グリーンアリーナ大会の前日に、よく理由は覚えていないんですが、「市民球場の中で撮影をしよう」という話をいただいたんです。それで球場の中で写真を撮らせてもらったんですけど、素直にメチャクチャうれしかったです。

 そのときは本当にただ写真を撮っただけで、完全にファン丸出しだったと思います(笑)。よく、自分が好きなものは仕事で関わることを避ける人もいますけど、そういう葛藤みたいなものはまったくなかったです。