7月10日から開幕する全国高校野球選手権広島大会。今大会注目校の1つが、2019年、昨年の独自大会と夏の広島大会2連覇中の名門・広島商高だ。

2018年夏から広島商高野球部を率いる荒谷忠勝監督

 チームを率いるのは2018年夏に就任し、今年4年目となる荒谷忠勝監督。今大会に臨むにあたりこう話す。

「初戦を迎えるまでは楽しみでもありますし、不安な部分もあります。やりがいのあることではありますので、選手にもポジティブにアグレッシブにやろうと毎回言っています」

 広島商高は機動力を使った攻撃と堅実な守備力が特徴。チームを牽引するのは、主将の中下舜也(3年)。セカンドを守り、打線の中では主に2番や3番を任される。指揮官は「昨年の大会から唯一2年生で出ていましたので、経験を踏まえて結果を出すことでチームを引っ張ってほしい」と期待を寄せる。

 春の広島大会、広島商高は準々決勝で広島新庄高に完封負けを喫した。チームをまとめる中下主将は「春の新庄高戦でチームとして1本しか打てませんでした。その悔しさもあるので打撃にも力を入れてきました」と、春の悔しさをバネに、夏に向けて必死でチームと自らの課題に取り組んできた。

 今大会、広島商高は広島大会3連覇がかかっている。「プレッシャーはあまり感じていません。まずは目の前の戦いを大切にして、その結果、3連覇という形になればいいなと思います」と中下主将は今大会への意気込みを語る。また荒谷監督は「どこが相手でも一戦必勝です。広商の選手たちがやるべきことをやるだけだと思います」と気持ちを引き締める。

 広島商高の初戦は7月17日、加計芸北高-呉商高の勝者と対戦する。“一戦必勝”で名門は甲子園への切符をつかみ取る。