一軍での活躍に期待がかかるメヒア選手。

 7月9日時点でセ・リーグ最下位と苦しい戦いが続くカープ。チームは7月14日をもって前半戦を終了し、オールスター、そして東京五輪による長い中観期間を迎えることになる。

 後半戦の巻き返しのためには、今季の戦いぶりを検証し、改善しなければいけないが、ここでは今季の「数字」を振り返りながら今のカープに足りないピースを考察していきたい。

 まず目を引くのが本塁打の少なさだ。

 77試合を消化した時点でのチーム本塁打数は54本。これは、中日に次ぐリーグワースト2位。中日は広いナゴヤドームを本拠地とし、チーム防御率もリーグトップの3.25と、明確に「守りの野球」を標榜して今季を戦っているが、カープは少し違う。

 チーム防御率4.00とこれまたリーグワースト2位。また、チーム打率がリーグ2位の.258にもかかわらず総得点がリーグワースト2位(274得点)というのも「長打力不足」を露呈する結果となっている。

 打線の中で「長距離砲」と呼べるのは13本塁打(7月9日終了時点で15本塁打)の鈴木誠也くらいしかおらず、次いで多く本塁打を放っているのが菊池涼介、西川龍馬の7本。ここ最近3番を任されている小園海斗はシーズン本塁打ゼロ。

 できれば、もう1~2人ほど「長打」を打てる打者を鈴木の前後に配置し、小園を1~2番、もしくは下位で起用できるようになると、打線の厚みはぐっと増すはずだ。