ついに開幕した東京五輪。カープから4選手が選ばれた、侍ジャパンの金メダルに向けた戦いは7月28日から始まる。ここでは、野球競技のスケジュールと大会形式について、カープOB大野豊氏の言葉も交えながら紹介する。

侍ジャパンでの起用法に注目が集まる森下暢仁投手。

◆最短5戦5勝で金獲得。グループステージが鍵に

 野球競技の大会方式は複雑な形式となっている。まずは出場6カ国を、Aスループ(日本・メキシコ・ドミニカ共和国)とBグループ(韓国・アメリカ・イスラエル)の2つに分けてグループステージが行われる。

東京五輪:野球のスケジュールと大会形式

 Aグループに所属する日本は、初戦、7月28日(水)にドミニカ共和国と対戦。続いて31日(土)にメキシコと対戦する。ただ、このグループステージで振り落とされるチームはなく、全チームがノックアウトステージへと進出する。これ以降は、連敗しない限り、試合が続いていくことになる。

東京五輪:野球の大会スケジュール

 ノックアウトステージ1戦目で敗れたとしても敗者復活ラウンドに進み、ここで勝利すれば金メダルの可能性は復活する。しかし、敗者復活ラウンドで敗れると五輪敗退となる。

 グループステージに2連勝し1位で突破した場合は、ノックアウトステージでは3連勝で金メダル獲得。つまり最短5戦で悲願達成となる。一方、最長の場合は8戦(5勝3敗)でも金メダルにたどり着く。

 課題は投手陣のやり繰りだろう。大会前にトータルでの試合数が分からないため、起用に関しては侍ジャパン首脳陣の腕の見せどころとなる。

 日本代表の投手コーチとして五輪に2度出場したカープOBの大野豊氏はグループステージの2戦が大事になると分析する。「ドミニカ共和国とメキシコに連勝しグループリーグを1位で突破すると、ノックアウトステージはナイター開催。日程的にも有利になります。それだけにグループリーグの2戦は、調子が良く経験のある投手を先発に起用するのではないかと思います。カープから選ばれた森下(暢仁)も候補の一人となってくるでしょう」。

 いよいよ7月28日から始まる侍ジャパンの挑戦。まずはグループステージの勝敗に注目して声援を送りたい。