今季、4月上旬に一軍昇格した羽月隆太郎は、今季から挑戦中の外野で出場を重ね、プロ初盗塁、初猛打賞、そして、初本塁打を記録。打線では2番を任されるなど、着実に結果を残し、一軍での居場所を確立しつつあった。しかし、5月に新型コロナウイルス陽性判定を受け、上り調子だったさなかに予期せぬ一軍離脱となった。
羽月が一軍に戻ってきたのは6月11日のオリックス戦(京セラドーム大阪)。1番セカンドでスタメン復帰したが、戻ってきた羽月は体のキレを欠いているようにも見えた。その日以降、5試合で4試合にスタメン出場するも、放った安打はわずか1本。3割あった打率も一気に下降し2割7分台へ。そして、6月25日を最後に二軍降格となった。
「復帰してから強いスイングができていませんでした。球を捉える確率をもう一度見直して、自分のスイングを取り戻したいと思います。また、一軍投手の攻めも少しずつ変わってきていました。ただ、それに柔軟に対応していかないと、一軍の試合には出続けられないので、それを打破できるだけの技術を習得していくのも課題です」
同年代の小園海斗、林晃汰は一軍で内野の定位置をつかみ、躍進を続けている。同じ内野手の羽月も負けてはいられない。羽月には、チーム随一とも言われる俊足という武器がある。二軍ではチームトップの16盗塁を記録。打率も3割に迫るアベレージを残し、首脳陣に復調をアピールしている(数字は7月29日時点)。
「もう一度、一軍に呼ばれた時に結果を出せるように練習を重ねていきます」
一軍を経験し逞しさを増した背番号69は、虎視眈々とその時を待つ。