開幕戦こそ川崎と引き分けましたが、第1クールではその後10連勝しました。
森﨑和「予想以上に勝てたので『これはいけるかな?』と手応えは感じました。このままいければいいな、と。しかし第3クールは最低でした。チームの雰囲気も良くなくてマイナス思考というか、だんだん消極的になっていって、試合前から『勝てないんじゃないか』という不安な気持ちがあったと思います」

チーム全体のバランスを取る役目であるボランチのカズ選手から見て、この時期チームとしてはどこが悪かったと思いますか?
森﨑和「対戦チームのほとんどが引いて守ってきて、点が取れなくなっていました。それでどうしても『前へ、前へ』という意識が強くなって、攻守のバランスが崩れたところで変な形でボールを奪われ、カウンターを喰らって点を取られてしまったというケースが多かったです」

湘南戦(8月2日)の後、監督がチームに喝を入れたそうですが。
森﨑和「いつも喝は入っているんですけどね(笑)。ただ中でも印象に残っているのがアウェーでの札幌戦(9月3日)の試合前です。監督からは『ここは昨年J2降格が決まった場所。ここでJ1に戻るのか、J2にとどまるのか、決めるのは自分たちだ』という話でした。それでみんな開き直ったというか、吹っ切れたというか。試合は2対1で勝ったのですが、その時が一番印象に残っています」

昇格が決まるまで新潟、川崎との激しい争いが続きました。ホームで福岡戦(10月18日)に敗れて再び3位に落ちるなど大変でしたが、勝ち点計算などは選手ご自身でもされていたのですか?
森﨑和「気にしないようにはしていたつもりなんですが、やっぱり気になるもんで(笑)。とにかくもう自分とチームを信じて戦うしかないと思っていたので。(昇格圏外の)3位に落ちた事もあって苦しかったのですが、まだリーグは終わってなかったので、切り替えてやっていました」