かつて風間八宏、森﨑和幸が背負った“伝統の背番号8”が今季、川辺駿へと受け継がれた。そこで、ここではサンフレッチェを語る上で外すことができない名ボランチ、森﨑和幸の現役時代のインタビューを振り返る。
(2004年2月号掲載)

 

J1復帰までの1年間は、カズ選手にとって短かったですか? 長かったですか?
森﨑和「終わってみれば短かったような気もしますが、やっぱりこの1年は特別長かったと思います。『降格した』という悔しさを、ずっと引きずってやってきましたから。あの悔しさは、昇格するまでは忘れたくはなかったんです」

チーム全体で「この悔しさを絶対晴らすんだ」という熱い思いがあったと思います。
森﨑和「降格した直後の天皇杯で3位になったのですが、やっぱり悔しさをぶつけた大会だったと思います。『ウチはJ2に落ちるようなチームじゃない』というのを見せつけたい気持ちでいっぱいでした。そしてJ2リーグ開幕前に、監督や上村さんから『絶対に1年で上がるぞ』という話があり、チーム全員の目標として確認しました」

新ユニホーム発表(1月25日)、開幕直前イベント(3月9日)の時はたくさんのお客さんが見に来られていましたね。
森﨑和「ユニホームも変わったし、新しい気持ちで臨もうという気持ちになりました。『いつまでも(降格のショックを)引きずっていてもしょうがない』と思って。正直J2に落ちたから、観に来る人は少なくなるかなと思っていたんです。でもそうじゃなくて、むしろ今までより多くの人が見に来てくれて応援してくれたので、『これは絶対1年で上がるところを見せないといけない』という気持ちになりました」