選手育成をチーム強化の柱に据えるカープ。ファームの戦力充実が、チームの総合力を高める鍵を握る。若手選手達を指導する二軍コーチ陣に、ファームの現状と課題を含め、選手育成ビジョンについて聞いた。
◆赤松真人 二軍外野守備・走塁コーチ「三盗を狙う挑戦も続けてほしい」
「走塁面、特に盗塁においてよく選手に伝えているのは三盗への意識です。二盗はどのチームもよく練習するんです。ただ、三盗の意識は、ゼロではないにしても、どこもほとんどないように感じています。
二盗と三盗の成功確率の統計を取ると、おそらく三盗のほうが高いはずです。二盗は捕手からセカンドベースまでの距離が長いからセーフになりやすいと思われがちですが、どこのチームも投内連携で二盗を防ぐ練習をかなりしています。そのため、アウトになる確率も上がります。バッテリーを観察し油断をつく走塁をしていけば、ある程度、三盗は成功するのではないかと思っています。選手にはどんどんトライしてもらいたいですね」
◆プロフィール
赤松真人二軍外野守備・走塁コーチ 93
■あかまつ・まさと ■1982年9月6日生、京都府出身。 2004年ドラフト6巡目で阪神に入団。2007年オフにFA移籍した新井貴浩の人的補償でカープに移籍。カープでは走塁のスペシャリストとしてリーグ優勝にも貢献。2019年に現役引退し、2020年から二軍外野守備・走塁コーチを務めている。