◆レジーナの試合をサッカーへの入り口に

─9月にシーズン開幕を迎えます。どんなプレーを見せていきたいですか?

「私はテクニックに長けた選手ではありません。チームのために走る、運動量で貢献する、いろんな場面に関わる。最後まで諦めることなく、そういったプレーを見せていきたいと思います。戦える集団という意味では、技術やサッカーの質も大事ですが、強いチームほど、そういった部分を選手一人ひとりが自覚しているので、そこはしっかりやっていきたいと思います」

─プレシーズンマッチは古巣INAC神戸との対戦も含めて2勝1分1敗。この結果はどう捉えておられますか?

「プレシーズンマッチということで、対戦相手も手探りの部分が多かったと思います。また、リーグが開幕すると雰囲気も違ってくると思いますが、この4試合は、リーグを戦っていくうえで、チームの一つの指標になったと思います。チーム発足以来、練習を積んできたとはいえ、大卒選手や1部リーグでのプレー経験がない選手もいただけに、自分たちのサッカーが試合でどこまで通用するのか分からない部分がありました。試合を通して、できたこと、足りないところ、そういう基準がある程度見えてきただけに、すごく充実した4試合だったと思います」

─広島でも女子サッカーのチームの活動が増えるなど、少しずつではありますが、女子サッカーというスポーツが暮らしに定着しつつあります。近賀選手が感じる女子サッカーの魅力を教えてください。

「私も含めて、一般の方とそこまで体格差がない選手もたくさんいますので、身近に感じてもらえるスポーツなのではないかと思います。そういう選手が必死に走り、チームのために一生懸命戦う姿を見て、女子サッカーに馴染んでもらいたいなと思います。また、スタジアムとなる広島広域公園第一球技場は、グラウンドとスタンドの距離がとても近いので、選手の声も聞こえるでしょうし、楽しんで観戦してもらえるのではないかと思います。サッカーをよく知らない方も、入り口としてレジーナの試合に来てもらい、試合だけではなく、その場の雰囲気を感じてもらいたいですし、応援したい選手を見つけてもらい、その選手をきっかけにサッカーをもっと知ってもらえたらと思います。肩肘張らずに気軽な気持ちでスタジアムに足を運んでいただき、レジーナに声援を送ってもらいたいですね」

◆プロフィール
近賀ゆかり #10
きんが・ゆかり/1984年5月2日生/神奈川県出身/MF/161cm・51kg
女子サッカー界を牽引するレジェンド。2004年〜2016年、女子日本代表「なでしこジャパン」でプレー。100試合に出場し5得点を記録。2011年にW杯優勝、2012年のロンドン五輪では銀メダルを獲得するなど、数々の実績を持つ。

【レジーナINFORMATION】
第1節
9月12日(日)ちふれASエルフェン埼玉戦
17:00 KICKOFF
熊谷スポーツ文化公園陸上競技場

第2節(地元開幕戦)
9月18日(土)マイナビ仙台レディース戦
18:00 KICKOFF
広島広域公園第一球技場