千葉ロッテへの入団が決まった、元カープの小窪哲也選手。(写真はカープ在籍時撮影)

◆さすが元カープの選手会長らしい責任感の強さ

 這い上がるといえば、昨年カープを自由契約になった小窪哲也選手が千葉ロッテに入団しましたね。好きな選手でしたし、敵チームにはなりますけど、また小窪選手がプロ野球のユニホームを着ることは素直にうれしいです。

 昨年、カープから現役引退、コーチの打診もあったようですけど、それを断って現役続行にこだわり、今年6月に九州の独立リーグの球団に入ったんですよね。プロ野球で活躍していた選手が独立リーグに行くこともそうだし、その中でプロ野球を目指すという目標を持ちながらモチベーションを保つのは大変だと思います。

 ちょっと自分では想像できないけど、その中で小窪選手はしっかりと結果を残して、若い選手にアドバイスもしていたそうで、さすが元カープの選手会長らしい責任感の強さだなと思います。ありきたりではありますが、あきらめずに努力をするのは大切なことなんだなと。もう今年の交流戦は終わっちゃいましたけど、来年以降、マツダスタジアムで敵として小窪選手がバッターボックスに立つ姿を見たいですね。

 プロレスでは海外修行というのがあって、それまでとまったく違う環境に行って、いろいろな経験を積む期間があります。新日本プロレスでは昔から若手選手はだいたい2、3年したら海外に行く感じで、オレもデビュー3年も経たないぐらいでアメリカに行って、そのあとメキシコにも行きました。

 過去の経験上、海外修行で大事なことを挙げるとするなら、自分の存在をあまり知られていない状況で、言語も異なる中で、いかに自分をアピールできるか、売り込むかっていうことですかね。要は、いかに現地のお客さまの印象に残るかっていうのを、海外遠征では大事にしていました。

 それまで日本である程度お客様に認知され応援されていたとしても、違う国に行けば、当然自分のことは誰も知らないわけで、最初は戸惑うんですよね。でも、そこで何もしなかったら一生覚えてもらうことはできないし、海外にも行った意味がない。だからとにかく、内藤哲也のことを知らない人にどうやって一発で印象づけるかっていうのを意識しながら試合をやっていました。