内藤選手と言えばメキシコ修行中からやり始めたという、このポーズ。

◆自分の中で道筋を考えることは大事

 オレが今でもやっている目を見開くポーズも、元々はメキシコ修行中からやり始めたものです。現地のお客様からのヤジを逆手にとってやるようになったんですけど、あのポーズが定着することで逆にオレのことが現地でも認知されるようになったし、日本に帰って来てからもやり続けることで、決めポーズみたいな感じになりましたからね。だから海外では、アピール力、表現力を身に着けることが大事かなと思います。

 あと海外遠征で忘れちゃいけないのは、日本に帰ったときのことをイメージすることですね。もちろん今いる環境に集中しないといけないんですけど、心のどこかで帰ったときのことも考えながら試合をした方がいいと思います。

 たとえば、日本に帰ったらあの選手に勝ちたいとか、あのベルトを巻きたいとか、なんでもいいんですけど、そこに辿り着くためにはどうすればいいかっていうのも考えつつ、海外での試合にも集中すると。もしかしたらこれはプロレスに限ったことではないかもしれないけど、自分の中で道筋を考えることは大事だと思います。

 海外遠征って、いざ日本に帰ることになったときは、ものすごく注目されるしチャンスなんですけど、逆にそのチャンスをモノにできない場合もあるわけですよ。うまくいったときのハイリターンもあるけど、同時にハイリスクでもあるので、帰ったときにチャンスをモノにできるかは全て自分次第です。

 いずれにしろ、しっかりと目的、目標を持って海外でも過ごさないと、なかなか帰国後に成功するのは難しいと思います。