“パレハ”である九里亜蓮投手が最多勝を獲得。チーム成績は伸び悩んだが、個々の選手の好成績が目立つシーズンでもあった。

◆来年もさらに若い選手が出て来てほしい

 チーム状況によってクライマックス・シリーズの感じ方は違いますけど、トータルして言えるのは最後の最後までシーズンを楽しめるのはいいことだと思います。若い選手もシーズン終盤の緊張感がある中でプレーできたこと、最後の最後までAクラスの可能性を残しながら試合ができたのは良い経験になったんじゃないですかね。

 カープが終盤あそこまで追い上げることができたのは、やはり若手選手の台頭でしょう。オレが期待していた宇草孔基選手も1番に定着しましたし、坂倉将吾選手は首位打者争い、林晃汰選手も二桁のホームランを放つなど今年1年で一気に成長しました。

 あと、鈴木誠也選手も後半は打ちまくりましたね。ただ、打ってくれるのはもちろんうれしいんですけど、なにか打てば打つほど「もし来年カープにいなかったら……」という思いが頭をよぎって複雑な気持ちにもなりました(苦笑)。

 投手陣もルーキーの栗林良吏投手が1年を通して素晴らしいピッチングを見せてくれました。あと個人的に仲良くさせていただいている九里亜蓮投手が最多勝を獲得したのもうれしかったです。来季に向けて期待ができる、良いシーズンの締めくくりだったと思います。

 今年、多くの若い選手が出て来ましたけど、来年もさらに若い選手が出て来てほしいですね。一軍で多くの若い選手が活躍したことで、二軍にいる同世代の選手たちにとっても刺激になったと思うんですよ。しっかりと結果を残せば一軍でも使ってくれるという希望を与えたと思うし、今年の一軍での若手選手の頑張り、台頭の効果が、来年また出て来るのではないかなと思っています。