統一直前のIWGPのベルトを手に表紙撮影に臨んだ内藤選手。コロナ禍の真っただ中だったこともあり、球場内での撮影許可が下りたのがわずか3日前という、まさに綱渡りの撮影だった。

◆一歩踏み出す勇気も忘れずに

 前回も触れましたが、今回でこのコラムは最終回になります。2020年3月に始まって、1年8カ月ですか。ここまで長く続けさせてもらえたのは、本当に感謝ですね。

 オレのことを知らない人、プロレスにあまり詳しくない人も読んでいただいていたと思いますけど、ただただ広島東洋カープが好きだという男のコラムに長い間、お付き合いいただきありがとうございました。

 コラムを始めるにあたって、野球は見るけどプロレスは見ません、プロレスは見るけど野球は見ませんという方々に、いかに両方を見てもらうかというのを考えていました。これをプロレスに例えたら、これを野球に例えたらとか、どちらか片方の知識しかない人でもわかるような説明の仕方も心がけていたつもりですし、このコラムがきっかけでプロレスに、もしくは広島東洋カープに興味をもってくれた人がいたらうれしいです。

 連載をしてきたなかでの一番の思い出は、やっぱり『広島アスリートマガジン』の表紙を飾らせていただいたことですかね。だって、カープの選手、関係者以外では初の表紙で、ある意味で歴史を変えたというか(笑)。本当にいい思い出ができましたよ。

 オレは広島アスリートマガジンの携帯サイトに昔から入っているし、そんなアスリートマガジンと関わることができたのは、まさにデスティーノ、運命だったのかなと思います。プロレス、カープっていう昔から好きだったものに、いまもこうして関わることができているのは、本当に幸せなことだなと思います。

 好きなものを突き詰めていくと、こうして連載を持つことができたり、ファン時代には信じられないようなことでも実現することがあるんだなって。

 好きなものを追いかけたり、ましてや好きなことを仕事にするのは正直、難しい面もあると思います。いまこれを読んでいる人のなかにも、いろいろな場面でなかなか踏み出せなくて悩んでいる人もいるかもしれません。軽々しいことは言えないですけど、一歩踏み出す勇気も忘れずに、頑張ってくれたらいいなと思います。