大きな期待と共に2018年、ドラフト2位でカープに入団。1年目からリリーフとして登板を重ね経験を積むと、今季ブレイク。試合を重ねるごとに調子をあげ、後半戦は勝ち継投を担うことも増えた。一番の武器となるストレートで真っ向勝負していく姿は観る者を魅了する。プロ生活3年間の軌跡を島内の言葉で振り返っていく。(全3回のうち3回目・取材は10月上旬)

今年、リリーフとしてキャリアハイの成績を残した、3年目の島内颯太郎投手。

◆マウンドで考えているのは自分の持ち味を発揮できるかどうか

─プロ1年目は25試合に登板。2年目は38試合。昨年までの2年間で得た手応えを教えてください。

「1年目は勝ち試合で投げさせてもらうこともありましたが、なかなか結果が残せず手応えもありませんでした。昨年も何度か勝ち継投に加わるチャンスをいただきましたが、安定した成績は残せませんでした。ただ、1年目に比べると成長できたと感じる1年ではありました。今年はさらに、これまで以上に勝ち試合で投げさせてもらえているので、年々成長できている感覚はあります」

─今年も9月以降は栗林投手へとつなぐセットアッパーを任されるなど、勝ち試合での登板が増えています。

「自分の前までに投げていた投手の思いを受け継いで投げないといけないですし、その結果がチームの勝利を左右するだけに、責任感と難しさを改めて感じています。ただ、大事なのは自分の持ち味を発揮できるかどうか。マウンド上ではそういったことは考えず、試合に集中するように心がけています」

─島内投手の持ち味である力強いストレート。3年間の一軍登板を通し、どんな部分が進化したと思われますか?

「高めのコースでも空振りやファールを奪えるのが僕の直球の特徴だと思っています。3年間、ストレートだけは自信を持って投げることができているので、そこは継続していきたいと思っています」

─ストレート以外で、今年、テーマを持って投げている球種はありますか?

「今年からチェンジアップを投げているのですが、この球種を投球の軸となる球にしたいと思って取り組んできたので、その球だけは結果がどうであれ、1年間投げ抜きたいという気持ちで臨んでいます。徐々に手応えを感じているので、直球と共に武器にしていきたいですね」

●島内颯太郎(しまうち そうたろう)
1996年10月14日生(25歳)/福岡県出身/180cm・78kg /右投右打/投手/岡・光陵高-九州共立大-広島(2018年ドラフト2位)
【2021年成績】51試合 0勝2敗15ホールド 防御率3.12 49回 51奪三振