11月16日、カープの4番・鈴木誠也がポスティングによるメジャー挑戦を表面した。4番の挑戦はチームにどんな影響を及ぼすのか。カープOBの笘篠賢治氏に、鈴木誠也の野球への向き合い方、チームに与えてきた影響について話を聞いた。

今年の春季キャンプでも練習に励む鈴木誠也選手の姿が目立った。

◆鈴木誠也の穴をどう埋めるかが大事

 鈴木誠也ですが、高卒でカープに入団してから、野球に対する取り組みや考え方がずっとストイックでした。一度ブレイクして安心感を持つ選手も、なかにはいますが、鈴木は、2016年に2試合連続でサヨナラ本塁打を放った『神ってる』ときから、妥協せずに上を目指して練習に励んできました。

 そういった姿はチームメイトに大きな刺激を与えてくれていたことでしょう。人間的な魅力も含めて、メジャーで活躍できる器を持っているはずです。カープファンのみなさんからすると、寂しい面もあると思いますが、日本の四番ですからね。大きく羽ばたいてもらいたいところです。

 チームに目をうつすと、鈴木誠也の穴をどう埋めるかが大事になってきます。秋季キャンプでは紅白戦も行われていますが、若い選手からすると、この場で、結果を出したいと思うのは当然です。ただ、一軍の戦力になるような選手は、結果ももちろん大事ですが、練習への向き合い方も大切です。

 シーズンが始まったら、チームとして、他球団を倒して上位を狙わないといけません。そういったところを見据えて、タイプ別の打者によって、やらないといけないことは変わってくると思うので、春までにここを伸ばそうというモノを、もっと感じさせてほしいですね。

 若い選手が育っているだけに、チーム内の競争はさらに激しくなっていきます。楽しみに見守っていきたいと思います。