豪腕は打撃もメジャー級!?

ピッチングで、われわれカープファンの心を潤してくれたルイスですが、ルイスの魅力はそれだけではありませんでした。ルイスのバッティングはこれまたロマンの塊。2009年6月26日(中日戦)にマツダスタジアムで放ったホームランは推定150メートルの場外弾。さらに同年10月5日(横浜戦)に横浜スタジアムで放ったホームランも球場の外へ。エルドレッド級のパワーヒッターでもありました。当時のチームメイト大島崇行さん(サウスポーのイケメン)は、バッティング練習に必ずテンションMAXで参加するルイスのことが忘れられないと言います。スタンドへボールを叩き込んでいたルイスのパワーに、誰もが見とれていたとか。

当時のチームメイト長谷川昌幸さん(カープには珍しく金髪時代もあったイケメン投手)に話を伺ったところ、ルイスはマウンドでは熱くなることも多かったけれど、裏ではとても気さくな選手だったといいます。一度ルイスが手術した肩の傷口を笑顔で見せてくれたそうなのですが、手術痕を留めるようにクリップのタトゥーが描かれていたそうです。自分の選手生命を脅かすケガさえも、前向きに受け止める姿勢は、ルイスが成功した秘訣のひとつかもしれませんね(関係ありませんが、当時長谷川さんはナックルボーラー・フェルナンデスが打ち込まれた時のフォロー要員として登板することが多く、それが一番思い出に残っているそうです)。

さらに大島崇行さん(ちなみにイケメンなのに泳げない)は、ルイスの常識外のトレーニングに驚かされたとか。通常ピッチャーは腕の可動域の問題で必要以上に上半身のトレーニングはしないものですが、ルイスは逆。とにかく厚い胸板が大事だ!と分厚い胸筋をつくり上げ、大島さんにも「もっと胸板を厚くしたほうがいい!」とアドバイスしてくれたそうです。

廣瀬純コーチも現役当時ロッカールームでルイスと一緒にシューティングゲームをしていたとおっしゃってましたし、山崎浩司さんの部屋に氷水を流し込む悪戯もしたりと、チームメイトとしっかりとコミュニケーションをとるルイスの人柄が見えてきます。

日本では2年連続奪三振王となり、メジャーへ帰ってからもテキサスレンジャーズで大活躍し2015年には17勝も挙げたルイス。チームの柱となりダルビッシュ投手がレンジャーズへ移籍した時も真っ先に面倒を見たのがルイスでした。「コルビーがいなかったら今の自分はない」とまで、あのダルビッシュ投手に言わしめたルイスの人柄。カープがいかに助っ人の能力だけでなく『人柄」を見ているのかがよくわかる、素晴らしい選手でした。

現在はレンジャーズのGM補佐となったルイス。あの自慢の胸筋を生かした素晴らしい指導で、ルイスのような選手がたくさん生まれ、またいつかカープに来てくれますように。

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ザ・ギース 尾関高文(おぜきたかふみ)
広島県東広島市西条町出身のお笑い芸人、熱狂的なカープファン。好きな歴代カープ選手はロビンソン・チェコ投手。 2012年に出演したアメトーーク「広島カープ芸人」で、「カープ OB の北別府さんはブログのコメントに全て返信する」と語り、北別府氏のブログを炎上させた経験を持つ。

[尾関高文公式Twitter] @geeseojeck