4月17日、熊本での対巨人戦。石原慶幸選手の決勝打で、王者・カープがついに息を吹き返した。

4月14日のDeNA戦で、開幕カードの巨人戦から他チームとの対戦が一巡した。
王者として開幕ダッシュを期待されながら、結果はまさかの4勝11敗。球団史上初となる開幕5カード連続負け越しを喫し、借金は早くも『7』に膨れ上がっていた。続く巨人戦でもジョンソンが打ち込まれ、首位・ヤクルトとのゲーム差は7に。
過去にカープがリーグ優勝を果たした中で最大の逆転優勝は7.5ゲーム差で、わずか16試合目ながらデッドラインは目前にまで迫っていた。4月17日の巨人との熊本決戦も、厳しい戦いを強いられた。初回に先制を許し7回にようやく同点に追いついたものの、8回裏にフランスアが丸佳浩に強烈な一発を浴びスコアは2対4に。昨季までなら残り1イニングでも希望を持てたが、5カード連続負け越し中のカープにとっては試合をひっくり返すには厳しい数字にも思えた。
ところが西川龍馬の内野ゴロの間に1点を奪うと、2死から菊池涼介が適時二塁打を放ち土壇場で同点に。息を吹き返したカープの勢いは止まらず、続く石原慶幸もセンター前に弾き返し、ついには5対4と勝ち越すことに成功した。

敗戦濃厚な状況からの大逆転劇。リーグ3連覇中の象徴ともいえる“逆転のカープ”がついに飛び出し、グラウンド上では久々に歓喜の輪が出来上がった。丸の本塁打で目を覚ましたカープは、ここから怒涛の8連勝をマーク。4月24日~26日にかけ球団タイ記録となる『3試合連続零封勝ち』を飾るなど、開幕直後の不調が嘘のようにハイペースで借金を返済していった。