カープOBであり、現在はクリケット選手として活躍する木村昇吾氏が、今季のカープの戦いぶりを独自の視点で分析。今回は、今シーズン先発ローテに定着しつつある5年目の遠藤淳志について語ってもらった。

今季先発として2勝をあげている遠藤淳志(今季の春季キャンプで撮影)

◆覚悟の見える投球が続く背番号66

皆さんこんにちは!
自然と、66と言う数字が気になってしまう昇吾です!

皆さんも自分自身に深く関わる数字が有るとは思いますが、それは何番ですか?もちろん僕は66!

目に付くし、下駄箱やロッカーも下二桁が66のを選んだりw
クルマのナンバーとか、目に付くと言うかそれ以外がスルーなので、気が付いたら66w

もちろんプロ野球選手時代も66のユニホームに目が行くのは当然なんですが、6だけだったり、26…16…が多くて…w

そんな悔しさも手伝ってか、僕が今日本で所属しているクリケットチーム!Wyverns(ワイヴァーンズ)でも66を付けてますw

多分この先もこの数字を追っかける僕は、
やはり今のカープの66も注目してます!
そう!遠藤投手!

入団1年目から主に中継ぎとして期待に応える成績を残し、2年目からは先発に転向して更なる飛躍が期待出来る様な結果を残したのですが、3年目は少し伸び悩んだ印象。
今年は素晴らしい先発陣が揃い、そのローテーションの最後の枠を掴み取ってやるんだと言う覚悟が見える様なここまでの投球を見せてくれてます!

5月17日の宇都宮での巨人戦でも8回まで0点に抑え、
佐々岡監督からも『完封してもらいたかった』と
それまでの好投を評価され9回も続投。

しかし、フォアボールやヒットで無死満塁のピンチを作った所で降板…。

2番手のターリーが好調ポランコに安打され、
2-1の1点差に、更に中島にサヨナラ打を浴びて、
遠藤が負け投手に。

9回まではカープの流れで、その流れを作ったのは紛れもなく遠藤投手!
最終回の攻防がその流れを変えた訳ですが、
プロ野球の監督と言う職業は本当に難しいなとあらためて感じた試合でもありましたね。

守護神の栗林投手が投げれないと言う状況も手伝い、続投…。
栗林投手が投げれれば、9回表の一死満塁のチャンスで遠藤投手に代打を送り、打てる手は打てたのですが、それが出来ない状況下での采配は非常に苦しい。

遠藤投手が抑えていれば何の問題も無いのですが、
そこは相手もプロ!
栗林投手が投げて来ないなら!と、巨人側は一筋の光明を見い出し、一気に流れを掴みましたね。

投手コーチとして遠藤投手を指導し、彼の能力や成長を期待していた佐々岡監督の親心は、
僕の知る優しいさの溢れる佐々岡監督そのものなのでめっちゃ分かるんです。
でも、3連覇された緒方孝市元監督や落合博満元監督も『温情が一番の敵』と仰ってる位なので、そこも佐々岡監督としても一つ引き出しが増えたんではないでしょうか。

144試合戦う中で勝利の為に約60人の選手を使い、
投手、捕手、野手と、全てを見て、育成もし色んな所に気を配り気を使い…
プロ野球監督経験者さんが口を揃えて寿命が縮むと仰り、
数多くのコーチになった先輩や同僚が『自分でプレーしてる方が何倍も楽!監督なんて更にしんどい!』とw

あれだけ素晴らしい成績を残した大投手の佐々岡監督でさえ難しさを感じてらっしゃるでしょうから、
プロ野球の監督は想像のつかない世界なんでしょうね。

今回のこの経験があったからと、遠藤投手が言える様な名投手になる事が、佐々岡監督の親心に応える一番の親孝行になるはずですし、その状況をカープファンとしても伝えていきたいですね。

がんばれ遠藤!

ほな、また〜!

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◆ライター 
木村昇吾(きむら しょうご)
1980年4月16日、大阪府生まれ。尽誠学園高で3年夏に甲子園出場。愛知学院大に進学し、遊撃手でベストナインを5度獲得するなど活躍。2002年ドラフト11位で横浜に入団。2007年オフに広島にトレードで加入すると、一軍に欠かせないユーティリティープレイヤーとして活躍した。2015年オフに西武にテスト生で入団。2017年にクリケットに転身すると、2018年にはクリケット男子日本代表強化選手団に選出された。クリケット界の世界最高峰であるインディアン・プレミアリーグ(IPL)での活躍を目指し、現在も競技を続けている。

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