52試合を戦って26勝24敗2分で、セ・リーグ3位のカープ。OBの笘篠賢治氏に、ここまでの交流戦の戦いについて語ってもらった。

1番打者に定着しつつある野間峻祥(今季の春季キャンプで撮影)

◆野間の調子が良いだけに、パ・リーグ仕様の戦いを

 ロッテ、ソフトバンクの6連戦は1勝5敗と、交流戦は厳しいスタートになってしまいました。特に、大瀬良大地、森下暢仁の表ローテで落としてしまったのは痛いですね。

 相手チームに関する情報を集約し切れていないからか、投手陣と野手陣どちらも、パ・リーグの選手をまだ把握できていないようにも感じました。

 5月24日からのロッテとの3連戦は、カープが2戦目に勝利しましたが、ロッテ攻撃陣の粘りが目立ちました。ビハインドの状況の中、相手打者はまずはランナーを貯めようと、内角の球に当たってでも出塁しようとしていました。そういった積極的な姿勢に、カープの選手たちも何か感じるものがあったのではないでしょうか。

 粘り強く戦い僅差で勝つのがカープらしさではありますが、パ・リーグはどのチームも爆発力がありますから、打ち勝つつもりでいかないといけません。

 球をじっくりと見て、選んで打つというのではなく、少々タイミングを外されてもしっかりとスイングする、少々ボール球でも打てると思ったらガンガン打つのがパ・リーグの戦いです。

 カープもそういう意味では、野間峻祥や菊池涼介など、積極的に打てる選手が結果を残しています。まずは自分の感覚で打てる球を積極的に振りにいって覚えていく。1番を打つ野間の調子が良いだけに、パ・リーグ仕様の戦いをしてもらいたいですね。