ロッテ、ソフトバンクの6連戦は1勝5敗と負け越し、交流戦で苦しい戦いが続くカープ。ここでは、OBの笘篠賢治氏に、交流声の戦いについて、そして12年目捕手の磯村嘉孝について語ってもらった。

今季、12年目のシーズンを迎えた磯村嘉孝(今季の春季キャンプで撮影)

◆“ここぞという場面”で使いたくなる存在に

 今年の交流戦も厳しいスタートになってしまいました。チームとして苦手意識があるからなのかもしれませんが、マクブルームなどの新戦力の選手に関しては、初めての対戦が続き、パ・リーグの投手に対して嫌なイメージもないと思うので、“知らない強み”を活かしてくれるといいなと思いますね。

 そして、ここ数試合を見ていると磯村嘉孝の打撃が非常に良くなりました。特にヘッドの使い方が素晴らしいです。

 磯村は打席に入る時のルーティンで、腕を畳み、かなづちを打つときのようにバットを揺らす仕草をするんですけど、実際にそのままの感じでバットが振れていて、手の力が上手く抜けて、柔らかく手首と肘を使えています。コンパクトでありながら、ヘッドの走りが良いスイングをしていると思いますね。

 ここ最近はスタメンでマスクを被って出場する機会も増えてきましたが、今後ベンチスタートの試合があっても、“ここぞという場面”で、代打として使いたくなる存在になってくるのではないでしょうか。

 現在セ・リーグの中で、カープだけが交流戦で負け越している状態なので、なんとか踏ん張り、最低でも5割を目指し、くらいついていってもらいたいですね。