◆卒業してもまたこういうチャンスがある 

来年がマスターズ甲子園本大会の20回記念大会なので、全国の日本一を決めるんですが、中四国大会を広島で開く予定もあるので、今はそれに向けて準備をしています。今年の19回大会で優勝したチームが中四国大会に代表校として出場できることもあり、今年はマスターズ甲子園にとって大事な年なんです。

 今後の目標としては、参加チームが減ってきているので、参加チーム数を増やしていきたいという思いがあります。チーム数が増えれば増えるほど、運営の負担は増えるんですけどね(笑)。

 私は57歳ですが、子どもの頃の遊びは野球しかなかったので、当たり前のようにみんなで野球をしていました。同級生に野球がうまい子がいたこともあり、上級生と試合をして勝つこともありました。良い世代で野球ができていたという原体験があって野球を続けているんだと思います。

 私は高校時代、最終的にマネージャーでしたが、監督と選手の間にいる中間管理職のような位置付けでしたし、その経験が社会に出てすごく役に立ちました。人を見る目を養って、チーム全体を見ながら自分のこともしなければならないですからね。また、選手の起用を監督から相談されることもありました。常に選手の状態を把握するようにしていましたが、当時200人ぐらいの部員数だったのでかなり大変でした(苦笑)。

 息子さんがマネージャーになったときに保護者の方が残念そうにされることもあります。しかしこの経験は社会に出て必ず認められるし絶対役に立つので、大変だと思いますがしっかり務めてほしいと伝えています。

 今私は建築関係の屋根屋さんを経営しているんですが、当時鍛えられた“何があってもへこたれない”根性があっていろんなことを乗り越えられていると思います。

 今の高校球児にとってこの2〜3年はコロナの影響があり辛い部分もあるかもしれないですが、高校野球は今しかできないことなので、諦めず、できることを頑張っていってほしいです。そして、もちろんまず現役時代に甲子園を目指してほしいですが、マスターズ甲子園があるので、卒業してもまたこういうチャンスがあるということは伝えていきたいです。

 

《プロフィール》
1965年7月18日生、広島県出身。高校時代は広島工業野球部でマネージャー。
広島県高校野球OB連盟(マスターズ甲子園広島)副会長、広島県立広島工業高等学校野球部OB会副会長・事務局長を務める。

《会社概要》
会社:有限会社キムラ
住所:広島県安芸郡坂町小屋浦3-18-7
代表取締役:木村雄一
業務内容:塗装工事業、屋根工事業、防水工事業、板金工事業、ドローン調査