ルヴァンカップ、天皇杯、そしてリーグ戦……連戦が続く中、上位奪取に向かって邁進するサンフレッチェ広島。現在のチームに欠かせない存在とは？
ここではサンフレッチェ広島OB・吉田安孝氏に、5月後半からここまで無敗（5月21日〜6月28日は7勝1分）のサンフレッチェを振り返ってもらいながら、チームが好調を維持できている要因を熱く語ってもらった。（全3回のうち第3回）
（データは全て6月13日の取材時点）
◆カップ戦で4つ目の星も！？ 圧倒的実力に期待が高まる
素晴らしい選手が次から次へと現れている今シーズンのサンフレッチェ広島ですが、やはりすごいのが塩谷司。
5月から野上結貴に代わって右ストッパーに入っていますが、彼はどこのポジションにいても素晴らしい。格が一つ違うという印象を受けます。あの野上がベンチを温めているという状況は、他のチームならば絶対にあり得ません。それほど高いレベルで、ポジション争いが行われています。
左ストッパーの佐々木翔も、相手からすると本当に嫌な選手です。彼はファイターで、恐れることがありません。京都戦での満田誠の得点も、佐々木のヘディングパスから生まれたゴールでした。佐々木のフィジカルの強さは、攻守ともに効いていると思います。
ガンバ大阪戦が延期になったことで、ほかのチームより1試合少ない中、サンフレッチェは良い順位にいます。どの試合も充実しているので、これからのリーグ後半戦が非常に楽しみです。
夏場にどれだけ走ることができるかが肝心になってきますが、今のチーム状況を見ていると、いろいろな選手を起用しながら変わらない運動量を見せてくれるのではないかと期待できます。さらに今年はケガ人が少ないのも素晴らしいですね。
離脱していた川村拓夢も復帰しましたし、これからリーグ、ルヴァンカップ、天皇杯と、スタメンを狙って頑張ってくれると思います。なかなか出場機会のない選手がカップ戦で活躍することでメンバーが循環し、競争が生まれ、良い相乗効果になります。今ベンチにいる選手の中にも、これからスタメンに入る可能性のある選手はたくさんいますので、次は誰がヒーローになるのかが楽しみです。
今の試合を観ていると、カップ戦のタイトルも狙えるのではないかという気がしてきます。プレーオフステージの札幌戦も、実力でいうと（2試合合計して）4ー1のようなものです。
リーグ戦でも連戦が続きますが、ここで連勝すれば一気に上位までいくはず。
最近は毎月言っていますが（笑）、ただただ次の試合が楽しみです！
