高校球児たちが白球を追いかけ、汗と涙を流す聖地・甲子園球場。今年も連日、熱戦が繰り広げられている。ここでは、かつて甲子園でプレーしたカープ選手たちに“高校時代の記憶”を振り返ってもらった。

 今回は、兵庫県代表・報徳学園高の一員として甲子園出場を果たした小園海斗選手の思い出に迫る。

報徳学園高出身のカープ・小園海斗

◆大舞台で実力を発揮した超高校級ショート

 名門・報徳学園高で1年春からベンチ入りした小園海斗。2年春のセンバツで甲子園出場を果たすと、4試合で打率.500を記録。さらに3年夏の甲子園では、1試合最多タイとなる3二塁打を記録し、大舞台で実力を発揮した。

 「みんなで1つになって勝利を目指して進んでいくことを学んだ3年間でした。もちろんプロでも1試合1試合大事ですが、負けても次の日も野球ができます。ただ高校野球は一発勝負。それだけに、高校最後の試合は思い出深いものがあります」

 甲子園のグラウンドで輝きを放ち、走攻守三拍子揃った超高校級ショートと呼ばれた小園。ただ、野球漬けの3年間だったわけではない。

 「野球だけではなく、毎日の生活や勉強もしっかりやろうという学校だったので、今振り返ると、そういったことも前向きに取り組んできて良かったと思うことはありますね」

 心技体、全てを鍛えた3年間の時間は、今でも小園の中で息づいている。