自身2度目となる開幕投手に指名されている大瀬良投手

 チームのエースである以上、その姿は若手投手にとっての模範でなければならない。

 昨シーズン、自身初の開幕投手を務め、今季も開幕投手に指名されるなど、エースとして大車輪の活躍が期待されている。今年のキャンプでは、例年以上に若手投手を引っ張る言動が目立っていたのも、エースとしての自覚だろう。
「年齢的にも投手陣を引っ張っていかなければならない立ち位置になってきているので、そこはグイグイやっていきたい部分ですね。1月までは個人個人がそれぞれの場所でトレーニングをしていますが、キャンプはみんなが集まって練習をします。そういったところで、僕がきっちりとした態度を示すことで『大瀬良さんがあれだけやっているのだから……』と何かを感じてくれる選手もいると思うんです。そういう雰囲気づくりを心がけました」
 大瀬良はプロ入り以来、2人の偉大なエースの背中を見てきた。入団直後から絶対的エース・前田健太(現ツインズ)の背中を追い続け、プロ2年目の2015年からはかつてのエースである黒田博樹と2年間プレーを共にし、投手としてさまざまな影響を受けてきた。そんな2人と接した時間の中で数々のことを学び、自らの成長につなげてきた。