カープOBであり、現在はクリケット日本代表選手として活躍する木村昇吾氏の連載コラム。今回は、カープ時代に共にプレーした栗原健太をはじめとしたスラッガーが大切にしている守備の重要性について語ってもらった。

木村昇吾氏(左)と栗原健太氏。由宇球場で撮影。

◆守備が安定すれば、バッティングも安定する

みなさんこんにちは!昇吾です!

今回は広島カープ2軍の本拠地、由宇球場に
僕のオンラインサロンのメンバーさんやカープファンの方々と行かせていただいたお話を〜

このコラムを見てくれている方は大体ご存知だと思いますが、
由宇球場は広島東洋カープの2軍のグラウンドですが山口県にありますw

2軍の寮は広島県廿日市市(旧大野町)にある大野寮。
通いの選手もそこに一旦集まり、マイクロバスやコーチ、
裏方さんが運転する車に乗り合って、由宇球場まで行きます!

その間約45分…運転手によっては多少前後しますがw

まぁまぁな山奥に連れていかれる感覚の先に広がる日除けがない大きなグラウンドで、
特にファールグラウンドが世界一広いw

三塁ベンチから三塁線までの距離で、もう一つ内野のダイヤモンドが作れてしまう位デカいw

キャッチャーが後逸したら1つではなく2つ進塁させてしまい、
内野手の一塁への送球も悪送球なんかしようものなら2つの進塁確定でとんでも無い事にw

なのでキャッチャーはボールを後ろへ後逸しない技術が磨かれて、良いキャッチャーが育つのだとかw

キャッチャーと言うのは簡単に育成出来るものでは無く、この由宇球場で捕手としての能力を
毎日毎日コツコツとしっかりと高めて一軍の舞台へと送り出されているんです!

この日ももちろん、カープのキャッチャー陣は必死でボールを止めてましたね〜

そんな若鯉の様子に熱い視線を送る大きな男と遭遇…

牛君こと、栗原健太〜!

皆さんもご存知のカープの元4番でWBCでも優勝に貢献した男!
現在は東北楽天ゴールデンイーグルスのスカウトとして他球団の選手を見て回っているんですが、
たまたまこの日に視察に来ていたらしく、今年の春季キャンプの天福球場以来の再会w

試合開始前からず〜っと喋りっぱなしで、
気付いたら他球団のスカウトの方々が座る場所で、
僕も一緒になって試合観戦w

で、試合中は色んな選手や見るポイントがあるやろうから、
僕からはあまり話しかけんとこうと思ってたら、健太の方からまぁ話しかけてくるw

そこに他球団のスカウトの方も混じって喋ってるから、ほぼほぼ黙ってないw

プロ野球のスカウト目線の話や、
プロ野球の4番バッターとしての話、
他球団としてのスカウトの裏話、
投手の出来や野手の状態など野球にまつわる色んな事を喋りっぱなしw

健太はああ見えて守備を大事にするタイプで、
キャンプからノックを沢山受けて下半身を強化して、
ボールとの距離感とかも掴みながらバッティングにつなげていくタイプ。

コレは沢山の良いバッターに通ずる事で、
落合博満さんを筆頭にヤクルトの村上宗隆選手も同様で守備に不安が無く、
そこが安定すればバッティングも安定する!

村上選手だけではなく、中村紀洋さんや中村剛也選手もサードの守備は上手いですし、
みんな守備に対して決して疎かにする事はなく、
むしろそこが一番大事だと考えてる方が多い!

バットを振る事ももちろん大事ですが、
振る力や身体、下半身が無ければいくら振っても一緒ですし、
144試合と言う長丁場を戦い抜く身体と力を会得するには強靭な足腰が無いと無理!

これはウェイトトレーニングだけでは補えないですし、
ウェイトトレーニングを加える事で更に強くと言う考え方が良いと思うんですよねぇ。

ホームラン王6回の中村剛也選手はウェイトトレーニングをほとんどしないですからねw

そんな熱い話を試合を見ながらずっとしている私達…
ホンマに野球が好きやなぁとw

この後にマツダスタジアムでの解説のお仕事があったので、
5回のブレイクの時に赤松コーチや安倍ちゃん田中広輔らと少し喋って、元気そうな顔を確認してから移動!

この日の前半部分だけで、めっちゃ充実して楽しい時間を過ごせましたね〜

まだ半分残ってますが、その話はまた今度で〜

ほな、また!

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◆ライター 
木村昇吾(きむら しょうご)
1980年4月16日、大阪府生まれ。尽誠学園高で3年夏に甲子園出場。愛知学院大に進学し、遊撃手でベストナインを5度獲得するなど活躍。2002年ドラフト11位で横浜に入団。2007年オフに広島にトレードで加入すると、一軍に欠かせないユーティリティープレイヤーとして活躍した。2015年オフに西武にテスト生で入団。2017年にクリケットに転身すると、2018年にはクリケット男子日本代表強化選手団に選出された。クリケット界の世界最高峰であるインディアン・プレミアリーグ(IPL)での活躍を目指し、現在も競技を続けている。

公式HP→http://shogokimura.net/
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