株式会社エイジェック(本社・東京都新宿区)が「中学硬式野球5団体」とのパートナーシップを締結し、30日に都内本社で記者会見を行った。また、真の中学日本一チームを決める「エイジェックチャンピオンシップ」の新設も発表した。5団体の交流をさらに強化することで、団体の壁を越えた活動を目指していく。

8月30日に都内エイジェック本社で行われた会見の様子

 エイジェックは昨年初の都市対抗野球大会に出場を決めた社会人野球チームをはじめ、女子硬式野球チーム、ティモンディ高岸宏行さんが入団し、話題となっている栃木ゴールデンブレーブスを運営。複数野球チームを運営するなどスポーツ分野に力を注いでいる。さらに今年から東都大学野球リーグのプレミアムパートナーも務めている。 

 今回同社は、中学硬式野球5団体とパートナーシップを締結(9月1日〜)することで様々な形で各団体をサポートし、さらなる発展と若手育成を後押しする。

 中学硬式野球は1630チーム・5万4000人がプレーしており、リトルシニア、ボーイズリーグ、ポニーベースボール、ヤングリーグ、フレッシュリーグの5団体が存在する。今回新たに新設される「エイジェックチャンピオンシップ(中学硬式野球5団体日本一決定戦)」は、各団体の優勝チームが出場し、“中学硬式野球日本一”を決める大会となる。同大会は来夏8月頃の開催を予定しており、NPBが使用する球場を使用を検討している。

 会見には各団体の会長・理事長、エイジェックの古後昌彦社長らが出席した。コメントは以下の通り。

◆株式会社エイジェック 代表取締役社長 古後昌彦

 初の5団体共同での大きなイベントをサポートしていきたい。そして、子どもたちの夢の応援をしたいということで、微力ではございますが、中学硬式野球5団体のみなさまを応援をして参りたいと考えております。

 やはり練習で成長していくことも大変重要なことだと思いますけども、子どもたちは真剣勝負の中で、もっともっと成長できるのではないのかなと考えております。そういう場を一つでも多くつくってあげる、それは大人の仕事であるのではないか。当然、野球のシーズンは1年間の中でも限られておりますので、そのあたりのところで5団体の調整をはかり、あるいは関係各位、地域とも連携をはかる中で、野球の振興というものが芽生えてくるのではないかと思っております。

 このような、今までにない協力関係のもと、真剣勝負で、子どもたちの成長、そして将来に向けた礎を築くことができればと思っております。このような形で私どもエイジェックグループが参加できることも、一つのご縁と感謝をし、これからも頑張って参りたいと思います。

◆日本リトルシニア中学硬式野球協会 林 清一 会長

 私たちリトルシニアは、560チーム、2万2000人から成る中学生の硬式団体であり、今年で50周年を迎えます。所属する中学生には、野球だけでなく、将来社会に出ても恥ずかしくないような基本的なものを身につけてもらいたいという理念のもと、野球をしております。これはエイジェックさんの理念と重なるのではないかと思っております。私たちは、子どもたちが思い切り野球ができる環境を目指しております。

◆公益財団法人日本少年野球連盟 惣田 敏和 会長

「ボーイズリーグ」の愛称で親しんでいただいております私どものリーグは、全体で730を超えるチームが所属しております。小学生から中学3年生までの選手が、日々練習をしていますが、その練習の成果を発揮できる、また、すばらしい結果を目指して全力を出し切るチャンスを与えていただき感謝しております。私どものボーイズリーグは、野球を上手くなるだけではなく、将来社会人となったときに役立つような、心の教育・指導等、人生の基本を身につけていただける場にしたいと考え、日々指導にあたっております。

 北は北海道から南は沖縄まで、全国を5ブロックにわけて活動させていただいておりますが、このたび、夏の選手権大会をメインにご支援をいただくこととなりました。そのほかにもいろいろな面でご指導をいただいたり、いろいろなご無理をお願いすることもあるかと思いますが、我々でできることは全力でご協力させていただきたいと思っております。

◆一般財団法人日本ポニーベースボール協会 広澤 克実 理事長

 我々ポニーリーグは、「国家の宝である子どもたちを守る」を理念に活動しております。我々のルールは他の団体と少し異なっておりまして、「リエントリー制」を採用しております。子どもたちが均等に機会を与えられること。例えば、甲子園で、グラウンドではなく、スタンドで応援している人を素敵だと思うかどうかはともかく、「試合に出て野球を覚える」ということを理念に運営しております。

 1872年、野球が日本にやってきました。今、子どもたちは「150」というワッペンをつけて戦っています。日本の野球競技は1903年、早稲田大学の初代キャプテン、橋戸さんが慶應大の野球部に「果たし状」を持っていったことから、早慶戦が始まったとされております。私は、日本の競技野球の始まりは、この1903年の早慶戦だと思っております。

そこから数えて、今年は120年となります。1872年、1903年はいずれも記念の年です。そして、この2022年が日本の中学校硬式野球の記念の年になると、そう信じております。すばらしい大会を催したいと考えております。

◆一般社団法人全日本少年硬式野球連盟 髙田 省三 理事長

 私どもヤングリーグも、近年、各プロ球団の主催によるリーグの垣根を越えた大会が多数開催されておりまして、各地域でチーム同士の交流が進み、大変望ましい発展をしております。

 そうした中でこの度、エイジェックカップという、各リーグの選手権大会のチャンピオンが一同に集い、日本一を競うという、まさに夢舞台が開催されることとなりました。エイジェックカップが子どもたちにとりまして、大きな目標となり、また、大きな励みになると大いに期待しております。

◆フレッシュリーグ九州硬式少年野球協会 加藤 秀明 会長

 私どもフレッシュリーグは、九州だけの団体です。みなさまと違って全体の約2%という団体なのですが、「子どもたちの育成」ということをモットーとして、日々頑張っております。その中で、子どもたちに夢を与えてくださるようなすばらしい大会を開催していただけることを、大変感謝しております。そして、子どもたちの育成という意味では、人材育成という意味でもエイジェックさまと同じようなかたちで取り組んでおります。

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